川原毛地獄と大湯滝


 川原毛地獄(大湯滝)は、秋田県湯沢市にある日本三大霊地の一つです(他青森県の恐山、富山県の立山)。807年に同窓和尚が開山したと伝えられていますが、現在は川原毛地蔵菩薩の他、小さなお堂がある程度。
 現在も活発な火山活動の為、草木が生えない灰色の山肌が広がり、周囲は硫黄臭が漂い至る所で蒸気が噴き出しています。
 また川原毛大湯滝は落差20mの滝そのものが火山性の強酸性の湯という珍しい『滝の湯』。約1km上流の川原毛地獄付近から湧いている源泉と沢水とが合流し、渓流や滝壺のほぼすべてが天然露天の湯となっています。なお温泉の入浴適期は7月上旬から9月中旬とされています。


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川原毛地獄



川原毛地獄 剣地獄 川原毛地獄の剣地獄と呼ばれる辺りの光景。辺りは硫黄の臭いがプンプンする。
 周辺は火山性のガスのため草木は生えてなく山肌も灰色の火山灰に覆われており、人間も同じ場所にずっといると危険なのだそうで、道ばたの看板には「長い間立ち止まらないで下さい」と書かれてありました。
 まさにこの世の地獄と呼ばれているゆえんです。



 川原毛地獄の内沢と呼ばれる場所から吹き出る火山性のガス。静かな山間部で「シュゴー」と不気味な噴出音が絶えることなく聞こえてくる。ガスの噴出口は他にも数カ所見られ、離れた場所でもガスが吹き出る音が聞こえてくる。
川原毛地獄 ガスの噴出口



川原毛地獄の遊歩道 川原毛地獄大湯滝に続く歩道。川原毛地獄は右側にある。道は細かくもろい砂利の道で少々歩きにくい。草木がほとんど無い真っ白な道が続き時折パラパラと砂が崩れてくる。

駐車場


川原毛地獄 大湯滝


川原毛地獄の大湯滝 大滝湯は天然の温泉が流れ落ちる滝で、滝壺周辺で入浴が楽しめるほか滝の左側が天然の滑り台のようになっており、滝壺めがけて滑り込む事ができる。また崖の途中にも小さな滝壺がありそこでも入浴を楽しむことが可能。
 シーズン中は監視員が昼間常駐しており、大滝湯のすぐ脇にある更衣室で着替える事ができます(入浴は水着の着用が義務)。
 泉質は強い酸性で、滝壺周辺では水しぶきが目に入った際に目が痛くなることも。また体に傷がついているととてもしみます。

・泉質:塩酸酸性型強酸性泉で適応症、皮膚炎症、水虫等に効くとされている。  

・源泉温度 94.5℃

・PH : 1.41 

・入浴料 無料

・営業時間 年中無休24時間入浴可能(ただし夜は非常に怖い)。




大湯滝で遊ぶ子供 こちらは大湯滝滝壺近くの光景。温泉の泉質のため渓流の水の色は淡い緑色になっている。大湯滝は源泉からは1kmほど離れており、温度は少々温めだが、夏の時期にはちょうど良い温度となり、滝壺付近は子供達の格好の遊び場となる。なお大湯滝から下流は水温が低くなるので夏場以外は入浴には適しません。



川原毛大湯滝 更衣室 大湯滝に設けられている更衣室。中はちゃんとした脱衣所になっており男女の部屋にそれぞれ分けられている。入り口には「湯沢市役所 なんでもやる課」と手書きで書かれたのれんがぶら下がっていました。



川原毛地獄温泉


川原毛地獄 天然温泉 川原毛地獄の天然温泉は源泉から大湯滝の間にもいくつか入浴可能なスポットがあり、夏場の休日ともなると多くの人で賑わいます。これらの天然温泉は源泉に近い上流ほど熱く、下流に行くほど冷たくなっており、大湯滝の辺りで夏場はぬるま湯ほどの温度となっています。



駐車場


泥湯温泉


泥湯温泉郷 泥湯温泉は秋田県湯沢市の奥深くにある温泉郷。川原毛地獄に向かう曲がりくねった県道を進んでいくと温泉の蒸気と火山性ガスが立ち込めた木造家屋の集落が現れる。これが泥湯温泉郷で数件の温泉宿が並んでいるのだが遠くから見ると一軒の温泉宿にも見える。辺りは硫黄の臭いに包まれいかにも秋田の秘湯といった雰囲気がプンプン立ち込める温泉郷である。またあまり知られていないが小安峡温泉から泥湯温泉、川原毛地獄を経由し秋の宮温泉郷に続く県道は紅葉の見事な所で10月下旬頃になると紅葉の名所「栗駒山」にも負けず劣らずの光景を見せてくれます。


・泉質
 お湯は名前の由来ともなった白濁色をしているが、意外なことに源泉によって単純硫黄泉、単純温泉、硫化塩泉と異なっている。 

・源泉温度 60〜80度

・PH : 1.8〜5.6の酸性 

・入浴料 日帰り入浴700円


 

事故

川原毛地獄 事故 危険  泥湯温泉では平成17年12月29日に硫化水素ガスによる死亡事故が発生しています。これは写真のように硫化水素を含んだ蒸気が吹き出しているところに雪が積もり、蒸気による熱で雪の中に空洞ができ硫化水素ガスが滞留し危険な状態となっている所に雪を踏み抜いて転落したと考えられています。
 冬場危険で事故が起こりやすい場所は立ち入り禁止となっていますので、むやみに立ち入らないように気をつけてください。



駐車場