岩木山神社のご利益
津軽一宮である
岩木山神社は開運招福のご利益がある神社として知られており、御神体の岩木山は「水の気」を持つ霊山とされ愛情、信頼、金運、豊かさなど水に属する運気をもらえるほか、子宝にも恵まれるといわれています。このほか岩木山神社は地元
弘前地区では有名なデートスポットとなっていることから近年は縁結び、良縁のパワースポットとしても知られるようになってきました。
このようにパワースポットのオンパレードとなっている岩木山神社ですが、境内の入り口にあたる一の鳥居に立つと御神体である霊山岩木山に向かって一直線に石畳の参道が伸び、荘厳な楼門の上からは岩木山が姿を現しています。このような光景を見ていると津軽地方随一のパワースポットとして知られるのもうなずけるような気がします。
なお一般的に運気を授かることができるスポットとしては、境内でもっともパワーが強いとされる拝殿やパワーの通り道とされる参道、霊峰岩木山の伏流水が勢いよく吹き出ており岩木山の運気に直接触れ、取り込むことができると言われている
手水舎、浄化の力持つとされる「
白雲大龍神」、そして何故か玉垣に上向き、下向きにしがみついている狛犬などがあり、本ページでそれぞれパワースポットたる理由やご利益をご紹介していきます。
なお岩木山神社のパワースポットとしての属性は「風」とされています。また属性の調べ方や考え方については別途「
パワースポットの属性」のページをご参照下さい。
岩木山神社の神様
岩木山神社のご利益やパワースポットたる由縁をご説明していくうえで神社に祭られている神様の事を理解しておくのは大切な事です。その為、まず最初に岩木山神社の神様についてご紹介していきます。
岩木山を御神体とする岩木山神社の神様は「岩木山大神(いわきやまおおかみ)」といい、以下に紹介する5柱の神様をまとめたものとされています。
顕国魂神(うつしくにたまのかみ)(大己貴命)
日本神話では物語中盤の
出雲神話の中心的神様として登場します。
出雲大社の主祭神で大黒様としても知られ縁結びのご利益で有名な神様です。
多都比姫神(たつびひめのかみ)
宗像三女神の湍津姫神。白蛇の姿をした財宝神としても知られており、岩木山神社では
白雲大龍神として祀られています。
宇賀能売神(うかのめのかみ)
稲穂の神様で稲荷神として広く知られています。お稲荷様が祀られている神社としては京都伏見の
伏見稲荷大社が有名です。
大山祇神(おおやまつみのかみ)
山の神様でたくさんいる山々の神様の中でも一番神格が高いとされる神様。天皇の祖先とされるニニギの命は大山祇神の娘であるコノハナノサクヤビメを妻にしています。
坂上刈田麿命(さかのうえのかりたまろのみこと)
蝦夷征伐の功績により神格化された古代大和の武将。云い伝えでは当時岩木山神社の外宮として信仰されていた十腰内にある
巖鬼山神社を再建したとされています。なお後に巖鬼山神社は百沢に遷座され、これが現在の岩木山神社となります。
パワースポット ご利益
岩木山及び岩木山神社がパワースポットとされる大きな理由の1つに「スピリチュアル性」があるとされています。津軽の霊峰岩木山の麓に鎮座し厳かな雰囲気が漂う境内からは、霊的には鈍感である筆者もスピリチュアルを感じざるを得ません。
本項では岩木山及び岩木山神社に関連する場所でパワースポットとされている場所やご利益・スピリチュアルスポットをご紹介していきます。
岩木山の水
岩木山神社の手水舎に代表されるように岩木山は非常に水の豊かなところで、この水には岩木山のパワーが込められており浄化の作用があるとされています。
白雲大龍神
岩木山神社における水神信仰の龍神様。岩木山大神の1柱 多都比姫神の荒魂が祀られており蛇を象徴姿となっています。詳細は別途「
白雲大龍神」のページをご参照下さい。
狛犬
楼門の前にある狛犬は何故か石垣の角柱に彫られており、石段から上がって右が上を向き、左が下の方を向いています。この狛犬は1690年代に行われた大造営の際に作られたものとされ、そのユーモラスな姿形の為、多くの参拝者が頭を撫でていくようになりました。そしていつしか頭を上にした狛犬と写真を撮れば金運・喜びごとアップのご利益が、頭を下にした狛犬と写真を撮れば恋愛運アップのご利益を授かることができるといわれるようになりました。このご利益は携帯の待ち受け画面にしても受けられるそうですので、もしご希望なら本サイトに掲載されている写真を待ち受けに使用してもかまいません。
下の写真は少し離れた場所からみた狛犬。岩木山神社にはいくつかの狛犬が配置されていますが、ここでご紹介している狛犬は御神域と常世の境目となる玉垣に配せられています。建立は1694年で300年以上も前のもの。言い伝えではこの狛犬を彫るための石を運んだ人の足が地面にめり込んでしまい、その足跡はつい最近まで残っていたといわれています。
奥宮
岩木山の山頂にある岩木山神社奥宮。岩木山神社は元々霊峰岩木山を御神体としこの山頂に建てられたのが始まりです。1200年以上もの間、山頂から津軽平野を見守っており、まさに岩木山や岩木山神社を含めたパワースポットの源ともいえる所です。
巌鬼山神社
岩木山神社が現在の場所に遷座されるまで、外宮として信仰されていた所。岩木山に三つある峰のうちのひとつ巖鬼山が由来とされ山、神社共に鬼伝説が伝わっています。また岩木山神社の元宮だけあって、神秘的なパワースポットとして知られています。この巌鬼山神社の詳細については別途「
巌鬼山神社」のページをご参照下さい。
楼門〜参道
一の鳥居から楼門〜拝殿と続く一本道の参道。さらに奥に見える岩木山。この道は岩木山のパワーを真っ正面から受けることができるパワーの源の道といわれています。また直線上にある拝殿や楼門は特にパワーが集まるパワースポットとされています。
楼門
壮麗な造りの楼門とその上から姿を見せる岩木山。参道は当然の事ながら真っ正面に岩木山が見えるように作られており、改めて岩木山が神社の御神体であることを実感できます。
参道
社殿側から見た岩木山神社の参道。一の鳥居、二の鳥居の先には駐車場があり、その前を弘前市から鰺ヶ沢町まで結ぶ
県道3号線(別名鰺ヶ沢街道)が通っている。境内には杉の木がたち並び、なかには樹齢500年以上と推定される杉の木もあるそうです。
岩木山の言い伝え 「お山は丹後の人間が苦手?」
お山(岩木山)は津軽の象徴で神聖なる存在の山です。江戸時代は岩木山が噴火したこともあって特に神格化されていましたが、岩木山にまつわる言い伝えでは「お山は丹後の人間を忌み嫌っている」とされ、海が荒れ漁師や北前船が出航できない日が続くと津軽領内にいる丹後人や丹後の船を国外退去にしたこともありました。では丹後人を国外追放までしたお山の言い伝えとはどのようなものなのでしょうか?
その1:安寿姫と厨子王
その昔、母と安寿姫、弟の厨子王が、筑紫に配流された父をたずねて旅の途中、姉弟はだまされて、丹後由良港の山椒大夫に売られてしまいます。その後苦労の末姉弟は、津軽へ逃れ安寿姫は岩木山の神となり、その後厨子王は都に上り、丹後・越後・佐渡の領主となり、山椒大夫を討ち仇を討ち、佐渡で盲目となった母と再会するのです。
この物語で父の敵である大江時廉や山椒大夫は共に丹波の国の出身であったことから丹波の人間が安寿姫が祀られている岩木山に近づくと悪天候となり風雨が続くのだそうです。
その2:大己貴命と国安珠姫
その昔、大己貴命(=顯國魂神)が、津軽の地に降臨し、穀物の種を蒔いた田を子遊田と名づけました。その田の中で、白く光る沼があり、その沼は特別に田光沼(たっぴぬま)と言われていました。ある日、国安珠姫という童女がこの沼の中から「珠」を見つけ、大己貴命に献上しました。その珠は「国安珠」と名付けられ大己貴命は、国安珠姫を娶るのです。
時は過ぎ村上天皇の御代になって、丹後由良港の海賊が、その神珠を盗み逃亡します。郡司の長男は美女に扮して由良港へ行き、これを奪還します。以来岩木山に祀られている国安珠姫(安寿姫と同一とされています)は丹波の人間が近づくと風雨を巻き起こし津軽一円は悪天候となってしまうのです。