恐山 大祭
恐山の大祭は元来 春、夏、秋と3回行われていたそうですが現在は大祭典(毎年7月20日〜24日)と秋祭典(毎年10月第2週の三連休)の2つをあわせて例大祭といされています。イタコの皆さんが集まり有名な恐山の「
イタコの口寄せ」が行われるのも夏と秋の例大祭の時です。
例大祭では通常6時半、11時、14時の3回行われている法要・祈祷の他に大施餓鬼法要や大般若祈祷が行われるほか、
三途の川から、菩提寺総門まで詠歌をお唱えしながら山主の乗った籠行列が進み、総門にて籠を降りられた山主が参道を歩き地蔵殿へと向かう山主上山式(さんしゅじょうざんしき)などが行われ、亡くなった者への供養が行われます。
大祭の光景
恐山大祭の光景。昔から「大祭の時期に地蔵に祈れば亡くなった人の苦難を救う」とされ、昔は村落単位で恐山の大祭に訪れ、境内のお堂で寝泊まりをしていたそうです。
大祭典時の法要の光景。大祭典は22日に上山式が行われ、22〜24日は大般若祈祷、20〜24日は大施餓鬼法要が行われ、東日本大震災をはじめとした災害等で亡くなった方々への供養も行われています。
地蔵殿(本堂)前の光景。例大祭時はこのように登り旗が立てられるのですが、この登り旗を結ぶ金具と竹が風でぶつかり合いカラカラと音が響き渡る様が印象的でした。
こちらは秋祭典時の光景。写真は観光協会から提供されたものですが、いくら大祭時とはいえ人気の無い夜に霊が集まるとされる霊場裏手の山から撮影するのは相当の度胸がいると思います。
山主上山式
毎年大祭期間中の7月22日に行われる「上山式」。恐山の僧侶や信者の皆さんが
三途の川からお経を唱えながら行列でお山に向かいます。沿道は見物客や報道関係の人達が並び、道路もかご行列が通過するまで通行止めとなります。
普段は霊場として少々寂しげな光景が広がる恐山も夏と秋の大祭時には多くの方が訪れます。ただし多くの人が訪れると行っても駐車場が満車となったり混雑して順番待ちしないと境内に入れないといったことはありませんし、唯一の接続道路である県道4号線も混雑で渋滞するといったことは皆無です。むしろ普段と比べて賑やかとなり個人的にはおすすめです。
なお大祭時、混雑でストレスを感じるようなことは無いと思いますが、
イタコ口寄せは例外で丸1日並んでも順番が巡って来ないことも・・・。また例大祭の7月22日10時から行われる山主上山式(さんしゅじょうざんしき)の行列時は30分ほど道路が通行止めとなりますので注意が必要です。