不動の滝 桜松神社




由緒
 その昔二人の老夫婦が水を汲みに川の上流まで来ると桜の花が咲いている松の木を見つけました。不思議に思い上流まですすむと川底にきれいな姫が写って見え、そちらにすすむと今度は滝が見えました。その滝を見ておじいさんは、荘厳な滝の力強さに不動明王の姿を、おばあさんは白糸の機を織る姫の姿を感じて、不動明王と瀬織津姫をまつったということです。なお瀬織津姫を祀った社は桜の花が咲いていた松の木にちなんで「桜松神社」と名付けられました。


瀬織津姫(セオリツヒメ)
 瀬織津姫は神道の祭祀に用いられる祝詞に登場する女神で、瀧の神、河の神。またもろもろの禍事・罪・穢れを川から海へ流す災厄抜除の女神。大祓という重要な役目を担いながらも日本神話である古事記には登場しない少々ミステリアスな女神様です。
 八幡平市の桜松神社は瀬織津姫を祀った最北の神社といわれています。また瀬織津姫を祀った社は清流や滝の近くに建てられることが多く、桜松神社もすぐ近くに不動の滝が、社の下には清流が流れています。


拝殿


 
桜松神社  拝殿 桜松神社の拝殿。一段小高い所に建てられています。不動の滝はこの左手奥にあり、桜松神社からも眺めることができます。御際神は瀬織津姫。滝の神・川の神であり、災厄抜除の女神です。


冬の桜松神社 冬の桜松神社。桜松神社は豪雪地帯である八幡平市の山中にありますが、冬場でも管理がされているのか、拝殿までは人が歩ける程度の除雪はされていました。



奥宮


桜松神社 奥宮 桜松神社の奥宮。桜松神社境内の一番奥、参道の突き当たりにありましたが、現在は撤去されています。写真は奥宮がまだ存在した平成20年のもので当時はこの奥宮の高台から不動の滝を見下ろすことができ、ちょっとした眺望スポットとなっていました。



龍神様


桜松神社の祠 境内の岩窟に鎮座されている龍神様。切り立った崖の斜面には小さな祠が設けられており、内部には白い蛇が祭られています。なお不動の滝周辺はエサとなるカエルがたくさんいるからか蛇もよく見かけるそうです。

不動堂


桜松神社 不動堂 桜松神社の不動堂。切り立った崖の岩窟に建てられている。不動の滝の名前の由来となる不動明王はこの社に安置されています。

駐車場