弘前城 平成の大修理



 弘前城の石垣は長い年月とともに膨らんできている事が判明しており、補修の必要性が以前から指摘されていました。この為弘前市では2014年度より石垣の補修を開始することとなりました。
 この石垣の補修、かなり大がかりなもので2014年から一度内堀を埋め立て、2015年には天守本丸側に移動させる計画です。この為、内堀の水面に映る桜と天守閣の光景はしばらく見られなくなります。補修が完全に完了するのは10年後ということですから、長年多くの人に親しまれたきたおなじみの光景はしばらくお預けとなってしまいました。


天守の床下


弘前城天守の床下 2015年の桜まつり時に一般公開された弘前城天守の床下。江戸時代の建造物にもかかわらず、毎年多くの観光客達を支えてきた床下は基礎となる巨大な石と締め固められた玉砂利の上に木の梁が架けられており、総重量400トンにもなる天守を支えていました。
 




床下の石仏


弘前城天守床下の石仏 平成の大改修の際に見つかった石仏。説明によれば石仏を建造物に安置する風習は古来よりありますが、弘前城の石仏は魂を抜いたうえで単なる材料として使用された可能性が高いとのこと。また持ち運ばれた時期は大正時代の改修時、江戸時代の建設時のどちらか詳細は不明とのことでした。


天守から見た石垣


弘前城天守から見た石垣 曳屋される前の天守から見た石垣の光景。向かって右側が内濠で左側が本丸方面となります。こうしてよく見ると石垣が波打ってたわんでいるのが分かります。

 

内濠から見た天守


内濠から見た弘前城天守 水が抜かれた内濠から眺めた弘前城天守。写真中央部で石の積み方が変わっていますが、これは建造時期の違いによるもの。普段水面下にある石垣は所々崩れている所があり、天守自体も内濠側に傾いているのだそうです。
 

100年に一度の光景


弘前城 100年に一度の光景 水が抜かれた内濠から眺めた天守と滝桜。この光景は石垣の修理工事時期しかみることができない為、100年に一度の光景といわれています。