三陸鉄道



 三陸鉄道の北リアス線は久慈駅から宮古駅をむすぶローカル線。入りくんだ地形の三陸海岸を走行する為トンネルや橋が多いが、その分観光名所やビュースポットも多く、これらの場所に近づくと車内では案内アナンスが流れ、列車も速度を落とし景色を眺めやすくするなどしています。東日本大震災では大きな被害を受けましたが、路線は順次復旧し現在は昔の光景に戻りつつあります。

三陸鉄道の運行状況→三陸鉄道のページへ


三陸鉄道と国道45号線


三陸鉄道と国道45号線 三陸鉄道と国道45号線。普代村堀内付近の光景です。ご覧のように海岸線が入り組んでいる三陸海岸沿いの国道や鉄道はトンネルや橋が多く見られます。
 三陸鉄道の乗客は昼間は弁当やお酒を持った観光客がメインで一両編成ですが、朝夕は通勤客や学生も加わる為、三両編成となります。


がれきの中を走る三陸鉄道


がれきの中を走る三陸鉄道 津波によりなにもなくなってしまった海岸線を走行する三陸鉄道。写真は少々古く震災当時の2011年夏のものです。三陸鉄道は元々津波を想定して作られた鉄道路線ですがそれでも津波の被災を免れることはできず大きな被害を受けてしまいました。現在三陸鉄道は震災以降順次復旧し、三陸復興のシンボル的存在になっています。


田野畑駅


カンパネルラ 田野畑駅 三陸鉄道の田野畑駅。看板には「カンパネルネラ田野畑駅」と書かれています。カンパネルラとは宮沢賢治の創作童話「銀河鉄道の夜」に登場する人物。田野畑駅周辺は宮沢賢治が三陸沿岸を旅したとき立ち寄った所ですが、近年のあまちゃんブームで宮沢賢治の姿もかすんでしまいました。

三陸鉄道のモニュメント 三陸鉄鉄道田野畑駅から見た光景。一瞬東日本大震災で奇跡的に取り残された車両か?と思いますが、よく見ると線路のルートから外れています。実はこの車両、水門の上に三陸鉄道の車両がモニュメントとして飾られているもので車両は展望所になっているます。


こたつ列車


三陸鉄道 こたつ列車 三陸鉄道のこたつ列車。東日本大震災で一時期中断していましたが2012年から再び再開されました。列車に設置されたこたつに入りながら冬の三陸海岸を眺める旅を楽しめます。また夏場はこたつからお座敷に入れ替え「お座敷列車」として運行しています。


三陸鉄道の楽しみ方


 三陸鉄道の醍醐味といえば車窓から眺める三陸海岸の眺望です。このほか、NHK朝ドラ「あまちゃん」で一躍知名度がアップした「お座敷列車」も人気急騰中です。実際ロケに使われた車両が運行していますから「潮騒のメモリーズ」が歌った場所と同じ所でカラオケが歌えるわけで、まさに「あまちゃん」と同じ体験ができるのです。
 また最寄りの駅も個性派揃いですが三陸鉄道の運行本数は1日9本から10本ほど。この為全ての停車駅に降り立ち散策するというのは行程的に厳しいです。それでも時間に余裕がある場合には「立ち寄っておいても損はない」と思える駅を紹介してみます。


野田玉川駅、掘内駅、田野畑駅

 NHKの朝ドラ「あまちゃん」のロケに使われた駅。どこか見たことあるような光景が広がっています。詳細は「あまちゃん ロケ地」を参照。


陸中野田駅

 「道の駅のだ」が併設している駅で、名物野田塩を使用した塩ソフトアイスクリームが人気。


譜代駅

 少々内陸にある駅ですが昔から駅構内で売られている「おでん」が美味しくわざわざ遠方から買いに来る方もいるほど。地元の方は味と値段は久慈駅のウニ弁当にも負けてないと言っていました。


三陸鉄道 奇跡の車両について


 三陸鉄道奇跡の車両とは運命の3.11に奇跡的に無傷で残り震災復興のシンボルとなっている車両です。
 東日本大震災発生時、三陸鉄道南リアス線吉浜〜唐丹間の鍬台トンネルを走行時していた鉄道車両が地震を感知しトンネル内で緊急停車しました。その後地震が収まっても車両が動かない事を不審に思った車掌さんは徒歩でトンネルの外まで歩いていきます。その車掌さんがトンネルの外でみた光景とは津波によって橋梁が流され辺り一面瓦礫の山となった光景でした。トンネルを通過するタイミングが少しでもずれていれば津波に飲み込まれていたであろうこの車両のことを「三陸鉄道 奇跡の車両」と呼ぶのです。この奇跡の車両のエピソードはNHKの朝ドラ「あまちゃん」でも描かれており多くの人々の知る所となりました。なお奇跡の車両の場面となった場所は「南リアス線」の釜石市と大船渡市を結ぶ鍬台トンネル(ドラマあまちゃんでは北リアス線の畑野トンネルとして描かれている)で車両そのものは現在現役で運航中です。