平安神宮の桜(夜桜)



 名だたる桜の名所がひしめく京都において、文豪谷崎潤一郎が小説「細雪」の中で「夕雲にひろがっている紅の雲」と表現した平安神宮の桜。これらの桜はほとんどが神苑に植えられており総数約300本のうち約半分が「八重紅枝垂桜」の名前で有名な枝垂れ桜となっています。この枝垂れ桜は通常の桜より開花時期が一週間ほど遅く、ソメイヨシノの花びらが散り始める4月15日の例祭のあたりに満開を迎えます。これらの桜は平安神宮に4つある神苑のうち、南神苑の桜が一番見事といわれており特にライトアップ時の光景は神々しささえ感じます。なお夜桜観賞(ライトアップ)につきましては通常時は18:00閉園となりますので見ることはできませんが、紅しだれコンサート期間中は21:00まで夜桜見学をすることができます。

見頃
 ソメイヨシノ 3月下旬〜4月上旬、紅しだれ桜 4月中旬

開園時間
 8:30〜18:00(受付は17:30まで) ※(紅しだれコンサート期間中は18:15〜21:00の間夜桜見学も可能)

拝観料
 拝観料は無料だが神苑は入園料(大人 \600 子供 \300)が必要


夜桜


平安神宮の夜桜 平安神宮の夜桜。東神苑貴賓館の光景でしだれ桜がライトアップされ栖鳳池に映し出されている。平安神宮の夜桜はとても見事だが紅しだれコンサート期間中しか見れないので、さらに有難味が増す気がする。


東神苑貴賓館


東神苑貴賓館 東神苑貴賓館昼間の光景。一般的に平安神宮の夜桜といえば東神苑の池沿いに咲く桜が有名。池の対岸からの光景はテレビやパンフレットでもよく見かける。



紅しだれ桜


平安神宮境内のしだれ桜 平安神宮境内のしだれ桜。平安神宮では一般的に境内ではソメイヨシノが池泉回遊式庭園が広がる神苑ではしだれ桜が多く見られる。また平安神宮のしだれ桜は「八重紅枝垂桜」と呼ばれ広く名が知られている。

平安神宮のしだれ桜 回廊の屋根にしだれかかるようにして咲いているしだれ桜。で境内には他にソメイヨシノも植えられている。この2種類は開花時期が違うのでそのぶん長期にわたって桜を楽しめる。

ソメイヨシノ


平安神宮の桜 平安神宮の桜。平安神宮では神宮苑のしだれ桜が有名だが、境内にはソメイヨシノも植えられ、桜吹雪の後は花びらの絨毯が広がる。なおソメイヨシノが散り始める頃になるとしだれ桜が満開となる。

平安神宮表参道の桜 平安神宮表参道の桜。平安神宮は桜の名所としても知られ春のなると参道の他、本殿の境内や神苑ではたくさんの桜が咲き誇る。平安神宮周辺には南禅寺清水寺といった桜の名所が多数あるほか、露地や大通りでも桜が咲き、この時期東山地区一帯は花見客でいっぱいになる。

紅しだれコンサート


 平安神宮春の風物詩といえば思い浮かべるのが「紅しだれコンサート」です。ライトアップされた紅しだれ桜と東神苑貴賓館が夜空に幻想的に浮かび上がるなかステージで演奏される雅楽や弦楽の癒やしの音色はまさに現代の世によみがえった平安の世を彷彿とさせます。この紅しだれコンサートは毎年桜が見頃を迎える4月10日前後の木曜日〜日曜日4日間にわたって演奏され、前売り券は3月から販売されています。