サタン(サターン)の椅子館



 サタンの椅子は北野異人館でももっとも北側(標高の高い所)にある「山手八番館」にある「なんでも願いが叶う」といわれている椅子です。
 山手八番館は宗教美術からロダン、ルノワールといった貴重な美術品が数多く展示されている洋館ですが、書斎の入り口には2つの椅子が置かれており(説明によると向かって右側が女性用、左側が男性用)、その椅子に座って願い事をすると願いが叶うといわれています。
 この願い事を叶えてくれる椅子が「サタンの椅子(サターンの椅子)」で、椅子のことは地元では以前から知られていたのですが、2010年頃にテレビで紹介されてから一気に知名度がアップし、以来「願い事が叶った」という多数の体験談が口コミで広がり、現在は神戸随一のパワースポットとして人気を集めているのです。


地図で場所を確認する 兵庫県神戸市中央区北野町2-20-7

※サタンの椅子がある北野異人館への行き方は別途「北野異人館へのアクセス」を参照。

山手八番館 サタンの椅子


パワースポット サタンの椅子の効果


 サタンの椅子は神戸随一のパワースポットと称されるだけあって、その効果は絶大です。その為一度に複数のお願い事をしても特段かまわないとされていますが、やはり複数のお願い事は効果が薄れるそうで、一番効果的なのはひとつお願いをし、願い事が叶ったらお礼をかねて再び訪れ別のお願い事をするのが良いのだとか。常連さんのなかにはすでに10個以上もの願い事を叶えてもらった人もいるそうです。


サタンとは

 正確にはサートゥルヌス(英語名 サターン)といいローマ神話における農耕・豊穣・大地の神様を意味します。ギリシャ神話におけるクロノスと同一神とされ、万能神ゼウスや海王ポセイドン、冥王ハーデスらの父としてもよく知られています。神話ではクロノスは神々の王となりますが、息子であるゼウスらとの争いに敗れタルタロスという奈落の底に閉じこめられます。しかし後にゼウスと和解し現在は生前神々に愛された人間の英雄達が死後に生活するという「至福者達の島(仏教思想でいう「極楽浄土」のような位置づけの世界)」の王として生活しているとされています(注:至福者たちの島を治めているのは冥界の審判官を務める「ラダマンテュス」)。このようにギリシャ・ローマ神話のサタンはキリスト教やユダヤ・イスラム教等のサタン(悪魔)とはまったく別の存在であり、区別するために「サターン」と呼ばれています。なお山手八番館の椅子は「サタンの椅子」という呼び名で知られていますが、館内の案内を読むと「サターンの椅子」もしくは「サートゥルヌスの椅子」というのが正しい名称となっています。


ギリシャ神話とローマ神話

 上記の説明ではギリシャとローマの神話を分けて説明していますが実際は同一のものと考えてもらっても差し支えありません。もともと文明後進国であったローマは当時文明先進国であったギリシャから技術や文化・宗教を夢中になって取り入れていきました。その課程でギリシャで信仰されていた神様達もローマに伝わり、元々ローマに伝わる神様達と合わさっていったと推測されています。ところが元々ローマに伝わる神様達も元をたどればその昔ギリシャ地方から伝わったものですので、ギリシャとローマの神様はまったく同じものということになるのです。


待ち時間について

 サタンの椅子の待ち時間についてはテレビで紹介され、ブームに火がついた2010年当時は休日で2時間以上という日もあったそうですが、最近は以前の落ち着きを取り戻し休日でも若干数の方が並んでいる程度で男性用の椅子に至っては待ち時間ゼロで座れることも。また平日にいたっては混雑することはほとんどありません。


サタンの椅子 待ち受け


サタンの椅子 待ち受け 願い事を叶えてくれる「サタンの椅子」。基本的には椅子に座り願い事を唱えるのが正しいお願いの方法ですが、スマホや携帯の待ち受けにしてもその効果は享受できるのだそうです。
 やり方は至って簡単、スマホや携帯にサタンの椅子の画像を取り込んでおき、具体的な願い事を唱えます。その後サタンの椅子を待ち受け画面にしておけば効果が現れるのだとか。
 そして願い事が叶った場合はちゃんと感謝のお礼をしたうえで、待ち受け画面から外してもかまいませんが、映像そのものはスマホや携帯に保管しておく。これがサタンの椅子の効果を享受するうえで大切なポイントとなります。
 なお待ち受けに使用するサタンの椅子ですが、これはやはり男性は男性用の女性は女性用の椅子の画像を使用した方が効果があるように思います(この部分はあくまでも筆者個人の意見です)。