伊勢神宮 観光案内「外宮」



 伊勢神宮の外宮は伊勢市市街地の中心部に広がる静かな森の中にあります。内宮ご鎮座より481年後の雄略天皇の御代(五世紀後半)に天照大御神のお告げにより丹波の国より豊受大御神をお迎えしたのが始まりとされています。

豊受大御神(とようけおおみかみ)
 食物・五穀豊穣を司る神様で、現在は衣食住の他ひろく産業の守護神としてあがめられている。元々は天に住む天女で丹波の国に舞い降りて沐浴をしているうちにたまたま通りかかった老夫婦に羽衣を奪われ水から出られなくなり老夫婦と一緒に暮らすようになる。その後老夫婦から家を追い出され、さまよい歩いた後、竹野の群奈具の村にたどり着き、住むようになったといわれています。これが世に伝わる「天の羽衣伝説」です。
 その後天照大御神に呼ばれ食事を司る神として1500年前に伊勢神宮に迎えられたといわれています。

※神宮の参拝時間については別途「初詣及び参拝時間」のページを参照。 

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正宮(しょうぐう)


伊勢神宮 外宮の正宮 伊勢神宮 外宮の正宮。建物のつくりは「神明造り」とよばれるもので、これは内宮も同じつくり。神明作りはもっとも古い神社建築様式とされ、高床式倉庫から発展していったものと推測されている。


参道


伊勢神宮 外宮 伊勢神宮 外宮(げくう)。伊勢市駅から徒歩で5分程の所にある。祀られているのは豊受大御神(とようけおおみかみ)。通常伊勢神宮参りはこの外宮は最初に参拝し、次に内宮を参拝するのが一般的。

風宮


伊勢神宮 風宮 伊勢神宮外宮にある風宮。土宮などと共に御正宮の裏手。境内の一番奥の部分に鎮座する社。内宮の風日祈宮と同様神風を吹かせて蒙古軍を全滅させた風の神様として祀られている。 

忌火屋殿


伊勢神宮 忌火屋殿 伊勢神宮 外宮にある忌火屋殿(いみびやでん)。忌火とは「清浄な火」という意味で、御火鑽具(みひきりぐ)を用いて諸祭典の神饌の御調理に使う清浄な火をおこすのだそうです。なお訪れた日は立ち入り禁止となっていた。

内宮と外宮は仲が悪い?


 日本神話における最高神である「天照大御神」を主祭神とする内宮に対して、外宮の主祭神は従属的な立場にある豊受大神。名前も内宮と外宮では内宮の方が格が高いように感じます。しかし実際庶民に信仰されたのは当時身分の高い人しか参拝できない内宮ではなく庶民も参拝できる外宮のほうでした。やがて外宮は信者の数を増やし中世には境内の面積、社殿の大きさなどでも内宮に並び立つ規模となります。そこで内宮と外宮の争いが生じるのです。この争いは1300年後半から1500年後半まで約200年続きますが、その後の徳川家の統治により天下太平の世が訪れ不毛な争いもやがて収まっていきます。現在内宮と外宮における争いなどは一切無く、内宮外宮これらを総称して神宮と呼び「お伊勢参りは外宮を参拝してから内宮へ」という合い言葉のもと伊勢市は広大な門前町として栄えているのです。