金閣寺 安眠澤と白蛇の塚



 安民沢(あんみんたく)は鹿苑寺(金閣寺)開山前からある池の名前で、鏡湖池の水もここ安民沢が水源となっており、池の中央には白蛇を祀った「白蛇の塚」が建てられています。白蛇は古くは水神様として信仰されており安民沢にも守り神として白蛇の塚が建てられているのです。なお池の中央に水神を祀る風習は日本各地でよく見られ、日本各地の神社境内の池の中央に弁天堂があるのも水神信仰の一環です。平安、鎌倉の頃は水神=白蛇だったそうですが、後に白蛇は水神である弁天様の使いとされ、池の中央に祀るのも白蛇から弁天様に変わっていったと推測されています。

安眠沢(安眠澤)


安民沢と白蛇の塚 金閣寺の安民沢と白蛇の塚。これらは金閣寺が建てられる以前の西園寺家の別荘であった時代からの遺構で池の中央部にある島には、西園寺家の守り神といわれる「白蛇の塚」が建つっています。金閣寺境内北側の奥にあり、一番高い所にあるのですが水が湧き出ている光景には少々驚きました。


金閣寺の安眠沢(安眠澤) 金閣寺境内の奥深い森の中にある安民沢。金閣からは50mほど離れた高台にあり、うっそうとした光景は金閣寺境内でも特異な様相。なお写真や地図では安民沢は小さい池に見えるが実際訪れてみると鏡湖池の半分ほどの大きさの池。

白蛇の塚


 白蛇の塚は安眠沢に浮かぶ小島に建てられている五重塔で、足利義満がこの地に山荘を築く以前に土地を所有していた西園寺家の鎮守といわれている。

金閣寺 白蛇の塚