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薬師寺 旅行記「東塔・西塔」


 白鳳文化を今に伝える薬師寺伽藍の中で唯一白鳳時代から残っている建物が東塔です。三重の塔ですが各階に裳階(もこし)と言われる小さい屋根があるため六重塔のように見えます。日本美術に深い造詣をもったフェノロサが近畿地方の古社寺宝物調査を行った際に絶賛した(東塔の上部にある火焔形の装飾「水煙」には音楽を奏でて舞う24人の飛天が透かし彫りで描かれており、これを「凍れる音楽」と評しています)ことでも有名。また西塔は金堂や大講堂などと共に昭和51年に復元されたもので、復元以降東塔と並び建つ二つの塔と金堂は奈良西ノ京を象徴する光景となっています。

 
薬師寺の旅
薬師寺の東塔と西塔

薬師寺の東塔と西塔。薬師寺では日没後、東塔、西塔、金堂等境内がライトアップされる。ライトアップされた薬師寺は七条大池を挟んだ対岸側からの光景が一番美しいと云われている。なお境内は17:00で閉門となり中に入ることはできない。
薬師寺の東塔と西塔
薬師寺の東塔

平城京時代の730年に造営されたとされる東塔。薬師寺では天平年間から現在までの間唯一残存している建造物。一見したところ多重の塔に見えるが実は作りは三重の塔で高さは33.6mある。

薬師寺 東塔
薬師寺 西塔

西塔は1528年の戦火で焼失し、長い間「西塔跡」として公開されていたが昭和56年に東塔を元に再建された。形は東塔とほぼ同じだが建物全体が朱色に施され東塔より鮮やかな色彩となっている。毎年3月に内部が公開されている。 
薬師寺 西塔
夏空の薬師寺

薬師寺は奈良盆地のほぼ中央部に位置するため、夏場は盆地特有の気候で非常に蒸し暑い。参拝の最中にいつのまにか入道雲が発生し夕立にみまわれることもある。
 
夏空の薬師寺
西塔・東塔至福の時
 「夕暮れの塔をはるかに慕いつつ、やがてその下に立って月夜の姿を仰ぐまでのこの時間を、私は人生の幸福とよんでもいい」この文言は昭和18年に亀井勝一郎(昭和初期の文芸評論家)が記した「大和古寺風物詩」の一文です。当時は東塔しかなく、ましてや戦時中ですのでライトアップなどもされてません。また現在は夜境内に入ることができず、亀井氏が見た古寺を照らす月の光景は現在見ることはできません。しかし七条大池を挟んだ対岸からの光景はちょうど西から東側を眺める格好となり月の出のタイミングがあえば薬師寺の仏塔に月が重なる光景を見ることができます。もし時間が許されるなら昭和の文学研究家を魅了した夕暮れから月夜となるまでの時間を一度体感してみてはいかがでしょうか。
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