雄島
雄島は仏像が彫られた岩窟が多数みられる霊場で、月の名所でもあります。中世の平安、鎌倉時代の頃には「奥の高野」として僧達が修行した所で人々の遺骨を納めた骨塔や板碑が今も残されており、島内随所にみられる仏教建築物は神秘的で訪れる観光客を荘厳な気持ちにさせてくれます。また島が
松島湾の南端部にあるため雄島から
松島湾全域を見渡す事ができ、眺望スポットとしても人気があります。
なお平安時代末期〜鎌倉時代初期の高僧見仏上人がこの島で修行をし、その名声が京の都まで届き時の天皇であるが後鳥羽上皇が千本の松を贈ったことから「千松島」と呼ばれ、いつしかこの地方一体を「松島」と呼ぶようになったといわれています。
観光地 松島とは違った霊場としての一面をみせてくれる。雄島とはそんな所なのです。
海岸から見た雄島
松島海岸から見た雄島。島の中腹には洞穴のようなものが見えますが、この洞穴は通路。この他雄島の岩肌には無数の仏様や石塔が彫られています。なお海水は前日までの雨で少々濁っていました。
雄島の入り口
雄島の入り口。雄島に架かる橋は渡月橋と呼ばれ、悪縁切りのご利益があるとされています。雄島へはこの渡月橋を通って行くことができ1周15分程度でまわれます。
霊場雄島の洞窟
上の写真で見えた雄島洞穴の反対側の光景。トンネルは雄島を観光する際の散策路になっており、多数の窟の中には石塔やお地蔵様、仏様が安置されています。
雄島の仏像
松島の雄島に安置されている仏様。雄島は
松島発祥の地であり、その昔は諸国から集まった僧侶や巡礼の人々が修行する場であり霊場でもありました。その当時彫られた仏像は今でもたくさん見ることができ、写真の石仏もそのひとつです。
雄島の岩窟
松島発祥の地、霊場雄島の光景。岩窟には石塔・仏像等が安置されている。このような岩窟は雄島の他、周辺の
瑞巌寺や
円通院でも見られ、隣の
山形県にある山寺でもよく見られます。
雄島の岩窟に安置されている仏像。このような岩窟は雄島に108箇所あったとされていますが、現在確認できるのは50箇所ほどとなっています。
雄島と松島
松島は波穏やかな湾内に陸地が沈降してできた無数の島々が浮かぶ景勝地です。これら波に浸食され独特の形をした岩や島は昔の人々には神秘的に見えたのか松島は霊場として信仰されてきた歴史も持っています。
その霊場松島の中心だったのが雄島で、島内には島内には岩窟や石を彫って仕上げた石像などを多数見ることができます。
雄島に続く道
松島海岸から
霊場雄島に続く道。岩を削った道が続きます。雄島周辺は岩や石を加工した様式がよく見られ、霊場らしい雰囲気が漂っています。この霊場雄島は遊覧船乗り場から徒歩で5分程の所にあります。
雄島から見た松島湾
雄島から見た松島の光景。穏やかな海の上を多数のヨットがセーリングしています。なお雄島は月の名所としても知られており、アインシュタインや
松尾芭蕉がわざわざ時間をさき月を眺めたとされています。