田沢湖の深さとたつこ像



 田沢湖は秋田県仙北市にある周囲約20kmのほぼ円形のカルデラ湖で日本で最も深い湖です。水深は423.4mでその水深の為に真冬でも凍る事のない不凍湖となっています。また湖の水の色は碧色をしており、明るい翡翠色から濃い藍色まで色々変化する光景は、日本百景に選ばれています。



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田沢湖はなぜ深いの?


田沢湖 深さ 田沢湖の最大深度は423.4mで日本第1位、世界では17番目に深い湖です。このように田沢湖が深い理由は現在までのところはっきりとはしていないのですが、太古に火山の大噴火で山体内部が空っぽになり沈没して出来た「カルデラ湖」だからという説が有力です。なお参考までに申し添えると日本第2位の深さである支笏湖、そして第3位の深さである十和田湖もカルデラ湖です。
 ちなみに湖面標高は249mであるため、最深部の湖底は海面下174.4m。そして一番深い場所は湖中央ではなく岸側に沿った部分で、田沢湖の湖底は断面が台形のような形になっています。



田沢湖が凍らない理由


田沢湖 凍らない  田沢湖は冬は厳しい寒さにみまわれる東北の山間部にあるにもかかわらず冬でも凍らない不凍湖となっています。その理由は日本で一番深い水深(最深で423.4m)にあるとされていますが、その仕組はよく分かっていないのだそうです。一番有力な説が水深が深いので夏の間に大量の熱を蓄え、冬に蓄えた熱を放出するので湖面の水が氷らないというもの。
 この他八郎潟に住んでいる八郎太郎が冬の間、田沢湖の主である「たつこ姫」に会いに来るため、田沢湖は冬でも凍らないという言い伝えがあります(三湖伝説)。



たつこ像


 田沢湖の「たつこ像」は田沢湖を代表する観光スポット。永遠の美しさを願い龍となった田沢湖の主「辰子姫」がモデルで昭和43年5月12日に建立され、以後碧色の湖を背景に訪れる観光客を魅了し続けるたつこ像は田沢湖のシンボル的な存在となりました。
 夕日が後方の山々に沈む夕方の光景は絶景で、多くの写真愛好家が写真に収めようと訪れます。

たつこ像と田沢湖



たつこ伝説

田沢湖のたつこ像 その昔田沢湖近くの村に住んでいた辰子が永遠の美しさを求めて裏山の神社に百日参りをすると神様から御告げがあり、ある山奥の泉を飲むと願いが叶うと告げられます。辰子は友人と共に泉を求めて山へ入りましたが、辰子は1人になった時急激に喉の渇きを覚えひたすら泉から湧き出る水を飲み干します。体の異変に気が付いた辰子は恐る恐る泉に移る自分の顔を見ると恐ろしい竜の姿になっていました。すると、大地が陥没し大きな湖が現れます。辰子は湖の主になった事を探しにきた母親に告げると湖を魚一杯にし(この魚がまぼろしの魚「クニマス」です)生活には困らせない事を約束したと言われています。その後辰子姫は南祖坊との戦いで十和田湖を追われ、八郎潟の主となった八郎太郎と出会い、二人はなかよく暮らしているとのことです。



漢槎宮(かんさぐう)

田沢湖 漢槎宮(浮木神社) 田沢湖の漢槎宮(かんさぐう)。別名「浮木神社」。たつこ像のすぐ近くにある神社で湖に突き出た所に建てられており、流れ着いた浮木を祭ったものと伝えられています。前述のたつこ像はこの漢槎宮(かんさぐう)からた数十メートルほどのところにあります。



田沢湖の魚


漢槎宮(かんさぐう)のウグイ 現在田沢湖で一般的に見られる魚はウグイ。漢槎宮では魚のエサが販売されており、拝殿からエサやりを楽しむことができ、漢槎宮周辺には常にウグイが群れをなして泳いでいます。
 田沢湖では昔はクニマスと呼ばれる田沢湖固有の魚が生息していましたが灌漑と水力発電のため強酸性の玉川の水が田沢湖に流入し水質が酸性となってしまったことからクニマスは絶滅してしまいました。しかし2010年西湖でクニマスが確認され話題となりました。



駐車場