松島 円通院ってどんなところ?



円通院 三慧殿 円通院は1647年に建立された松島にある伊達政宗公嫡孫 光宗の霊廟です。松島海岸から瑞巌寺に向かう参道を左に曲がってすぐの所にあり、山門が少々奥まったところにあるので見落としがちですが、向かいにお休み処の茶屋があるので目印にすると良いでしょう。
 円通院は瑞巌寺同様「松島に来てなんとなく目に付いたので訪れてみた」という観光客が多いようですが、支倉常長が西欧から持ち帰った日本最古のバラに由来する「バラ寺」という名称はとても有名です。
 見どころは仏教の文化に西欧の文化が調和した庭園や建物ですが、最奥部にある岩窟群も円通院内では異彩を放っています。
 鎖国が続いた江戸時代に東北の地で西欧文化が幕府の目を逃れて眠っていた。いかにも伊達藩らしい話ですが、このような点を頭の片隅において散策すると円通院の光景も変わったものに見えてくるかもしれません。

円通院の参拝時間・拝観料

本尊:聖観音(しょうかんのん)
拝観料:大人¥500、 小・中生¥300
拝観時間:8:00〜17:00(4月〜11月)、9:00〜16:00(12月〜3月)


公式HP→http://www.entuuin.or.jp/


円通院へのアクセス・行き方

 
 円通院は日本三景の一つ松島からは国道45号線を挟んで歩いて行ける所にあります。行き方は松島と同様で(詳細は別途「松島へのアクセス・行き方」を参照)車の場合は仙台市から三陸海岸沿いを走る国道45号線を走っていると道路標識が出ている(松島の看板)のですぐに分かります。

交通

  仙台市中心部から電車で約40分。車で約40分。
  仙台松島道路松島海岸ICより車で約10分。
  東北自動車道大和ICより車で約40分
  仙石線JR松島海岸駅より徒歩5分
  東北本線JR松島駅より徒歩20分



円通院の観光所用時間


 円通院そのものは10分〜20分程度で観光できますが、名物の数珠作りにトライする場合はプラス30分ほど時間を要します。また歩いていける範囲に瑞巌寺や日本三景のひとつの松島があり、あわせて観光する場合は最低でも半日は必要となります。
※円通院を組み込んだ宮城県の観光モデルコースは別途「仙台空港」「山形空港」の各ページを参照。

駐車場


 円通院には専用の駐車場はありませんが、円通院がある松島周辺には多数の有料・無料駐車場があります。 これら松島の駐車場については別途「松島の駐車場一覧」を参照。

円通院(松島) おすすめの時期・観光ベストシーズン


 円通院がある松島は日本三景の1つで日本を代表する観光名所。比較的温暖な気候のため冬場でも他の東北地方の観光地に比べると温かく観光客が途絶える事がありません。そんな円通院における観光ベストシーズンといえば境内のバラが満開となる春と紅葉がライトアップされ庭園の美しさがいっそうアップする秋です。特にライトアップされる秋は平日でも多くの人で賑わいます。逆に春はバラが満開となる時期が短いことからせっかく訪れても満開のバラを見ることができなったという方も多いそうです。

松島 円通院の見所 一覧


参道

 円通院と瑞巌寺を結ぶ参道にはお土産店やお休み処が建ち並びまるで門前町のような様相を呈しています。円通院の山門はこの参道から一歩奥に行ったところにあり、油断していると見落として通り過ぎてしまう事もあります。

参道の光景 
円通院の表参道円通院表参道の光景。円通院の隣には伊達家の菩提寺である瑞巌寺があり写真の参道でつながっています。またその参道沿いにはお土産屋さんやお茶屋さんが建ち並び旅の疲れを癒してくれます。
山門 
円通院の山門円通院の山門。山門は表参道から10mほど奥にいった所にあり、何も予備知識がないと普通のお寺と思い通り過ぎてしまうことも・・・。
円通院 入り口  
円通院 参道 円通院の山門の奥にある門。山門をくぐり、石庭を眺めながら歩いて行くとこの門に突き当たる。この門の先にも庭園は広がりその奥に大悲亭や三慧殿があります。

三慧殿(さんけいでん)

 円通院の三慧殿は伊達政宗の嫡孫「光宗公」の霊廟です。光宗公は徳川二代将軍秀忠公の孫にもあたり(三宗公の母「振姫」は徳川家康の孫で正確には秀忠の姪に当たりますが後に秀忠の養女となっています)、将来を有望されていたのですが若くして亡くなり、その死を悼み建てられたのが三慧殿です。

三慧殿
円通院 三慧殿(さんけいでん) 円通院の三慧殿(さんけいでん)。伊達政宗公の嫡孫の霊廟で中には支倉常長が西欧より持ち帰った文化が取り入れられ、建物内には伊達家が幕府に対しひた隠しにしてきた西洋から持ち帰ったバラやダイヤ、クローバーが描かれた厨子が納められています。鎖国中の江戸時代は3世紀半もの間この扉は封印され開かれる事がなかったと言われています。
三慧殿に続く石段
三慧殿 産道 三慧殿に続く石段。三慧殿は円通院境内でも一番奥の目立ちにくい所にあります。おそらく幕府の目を逃れるためにこのようになったと推測されますが、現在は逆に荘厳で良い雰囲気を醸し出しています。

洞窟群

 松島はその昔は霊場だったという側面ももっており、円通院でもその名残からか岩窟を彫って作られた石碑や石仏を見ることができます。これらの洞窟群は円通院が建立される前から存在し昔は骨が納められた骨塔だったものもあるといわれ、辺りには厳かな雰囲気が漂っています。

洞窟群 
松島の洞窟群 松島 円通院の洞窟群。松島の霊場雄島や瑞巌寺では石碑や石像、岩に彫られた仏様等が至る所で見られます。 同様の光景は宮城県のお隣にある山形県の山寺でも見ることができ、この地方特有のものといわれています。
円通院の洞窟群  松島 円通院の洞窟群は三慧殿付近の円通院の一番奥まった所にあり、洞窟の中には石像や石碑が建てられ岩にも無数の仏様が彫られている。これらは今から700年ほど前に彫られたものと推測されています。

遠州の庭と石庭

遠州の庭
円通院 遠州の庭 円通院の遠州の庭。遠州の庭は伊達藩江戸屋敷にあった「小堀遠州」作の庭を移築したものと伝えられています。庭の真ん中に心字の池があり周囲にはカエデやモミジが植えられています。
石庭
円通院 石庭 円通院の石庭。石庭は白砂で松島湾を表し、白砂に浮かぶ岩を七福神に見立てている「天の庭」と命を表した「地の庭」と天水橋で結ばれています。日々手入れがされている美しい庭園です。
庭園 
円通院の庭園 石庭の先にある休み場の光景。壁に開いている丸い窓から外を見ると不思議と立体感が出て見えます。日本人古来の知恵だと思いますが、この丸い窓1つあるだけで非日常的な空間が作り出されています。



宮城県の観光地一覧


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