法身窟と洞窟群
華やかな桃山文化に彩られた瑞巌寺ですが、参道にある法身窟と洞窟群も見どころのひとつです。天然の岩窟を利用した参拝所には観音像や石碑が納められており、
景勝地松島が持つもう一つの顔である「霊場」としての側面を垣間見ることができます。
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洞窟群
瑞巌寺の洞窟群。納骨や供養の為の施設で鎌倉時代の頃から造営されていると伝わっています。松島周辺は古来は霊場として多くの人の信仰を集めており、このような洞窟群は
松島の雄島や
円通院でもみられます。
観音像
瑞巌寺の洞窟群の観音像。この観音像は洞窟群の一番奥のほう(本堂側)に鎮座しています。洞窟群は表参道の東側にあり、洞窟群を抜けると表参道と合流して瑞巌寺の正門にたどり着くようになっています。
西国三十三観音
瑞巌寺の洞窟群。洞窟の奥にはたくさんの石碑が確認できます。洞窟の前に置かれている観音像は西国三十三観音順拝所と呼ばれ、三十三に変化し救済する観音様とされています。
西国三十三観音順拝所にある三十三の観音。観音様の脇には
西国三十三観音霊場の名(寺院の名前)が書かれた札が立てられている。この西国三十三観音霊場を巡って歩いていくと瑞巌寺本殿に着く。
法身窟
瑞巌寺の法身窟。1300年。
京都嵯峨天龍寺開山の夢窓国師がここを訪れた際、無人の洞内から天台止観を講ずる声が聞こえてきたと言われています。
法身窟の石碑。石には観音様が彫られているのが分かります。ここは鎌倉時代に諸国行脚中の北条時頼が円福寺を開山する法身性西と出会った場所とされています。
鰻塚
瑞巌寺の洞窟群にある鰻塚。松島海岸で釣られた鰻を供養するために建立されたそうで、他では見られない珍しい石碑。昔は松島周辺でも鰻がたくさん採れたのだそうです。