今戸神社ってどんなところ?



今戸神社 今戸神社は1063年、源頼義・義家親子が奥州討伐の際(前九年の役)、源氏の氏神として信仰された八幡宮の中心でもある京都の石清水八幡宮を鎌倉の鶴岡と共に江戸の今戸に勧請したのがはじまりです。この時の主祭神は八幡神、つまり応神天皇で長らく「今戸八幡」と呼ばれていましたが、昭和12年今戸の隣地に鎮座していた白山神社(主祭神はイザナミ・イザナギの夫婦神)と合祀となり、社名が現在の今戸神社となりました。

 今戸神社が建つ場所は住宅街の一角で、現在の社殿は1971年に建てられ地域に昔からある鎮守様といった雰囲気の神社です。またお社自体は意外と小さいのですが境内にはベンチやガーデニングがあり今風となっているほか、たくさんの縁結びの絵馬が奉納されておりその信仰の深さをうかがい知ることができます。

 なお余談となりますが今戸神社にはトイレがなく、用を足す場合はいったん鳥居から外に出て近隣にある隅田公園のトイレを利用することとなります。今戸神社へ参拝される場合は事前にトイレは済ませておいた方がよさそうです。



招き猫


 まず最初に「招き猫」については他にも世田谷区の豪徳寺が発祥の地とされていますが、本ページでは今戸神社に伝わる招き猫のお話を中心に紹介していきます。


招き猫発祥の地

今戸神社 招き猫  江戸時代の頃、あるお婆さんが猫を飼っていましたが貧乏の為、飼うことができなくなり猫を手放しました。すると夢枕に捨てた猫が現れ「私の姿を人形にしたら福徳を授かる」と告げます。
 お婆さんは夢は飼っていた猫のお告げに違いないと信じ、早速今戸焼きの猫の人形を作り売ってみました。するとあっという間に人気の商品となり、お婆さんの暮らしも楽になったということです。この今戸焼きの招き猫は今戸神社の社務所入り口をはじめとして至る所に置かれており今でも人気の商品となっていますが、ひとつひとつ職人さんによる手作りで作られているので一体ずつの顔立ちが異なり品切れとなってしまうこともあります。
 また現在今戸神社の拝殿には2体の招き猫が置かれています。これはもともと近くにあるビルにお正月に飾られていたもので、この招き猫を処分することとなったので今戸神社が譲り受けたのだそうです。いまや今戸神社のシンボルとなっている2体の招き猫ですが、雑誌やHPなどの写真を見ると大きく見えますが、実際に直接見てみると大きさは子供の背丈ほど(60〜70cm)でさほど大きいわけでもなく、可愛らしさや愛嬌を感じる姿となっています。


御朱印及び時間


 空前の御朱印ブームである今日。当然のことながら今戸神社においても御朱印を押印してもらうことができます。
 御朱印の受付時間、つまり社務所の受付時間は9時から17時となっており、年中無休です。

 今戸神社は招き猫発祥の地とされていますので拝殿をはじめとして境内や御守りとあらゆる所に猫がおり、御朱印も通常の御朱印とは別に猫の御朱印をいただくことが可能で人気となっていました。また近年テレビで紹介されてからはこの人気にさらに火がつき多くの方が訪れるようになりました。

 なお筆者は実際に御朱印は頂いたことがないので未確認情報ですが、今戸神社の御朱印帳でないと、猫の御朱印はいただけないとのこと。つまり猫の御朱印を頂くためには別途社務所で今戸神社の御朱印帳もお受けしないといけないわけです。
 また2010年頃の少々古いお話ですが筆者の知り合いの中には半紙に猫の御朱印を押印してもらった方もいるのでどうしても猫の御朱印がほしい方は事前に社務所で確認するとよいでしょう。ちなみに今戸神社の御朱印帳は宮司の娘で禰宜を務める「市野智絵」さんが都内の神社を巡って研究した末にイラストレーターだった経験を生かして作成したもの。従来の常識を覆すような斬新なデザインは「かわいい」と評判になり人気の授与品となっています。

今戸神社 御朱印帳

沖田総司終焉の地


沖田総司 終焉の地 幕末に活躍した人物のなかで、もっとも人気のある人物の1人としてよく名の挙がるのが新撰組一番隊 隊長の「沖田総司」です。今戸神社は沖田総司の終焉の地とされ(これは諸説あり「渋谷の千駄ヶ谷」説もあります)、鳥居の前に招き猫の絵と「沖田総司終焉の地」と記された案内看板が立てられ、境内には石碑もあります。
 今戸神社の案内看板によると、肺結核を患っていた沖田総司は新撰組が江戸に引き上げたときには、戦闘に参加するのは不可能なほど病状が悪化しており、幕府御典医であり新撰組と交流があった松本良順医師の医学所で治療を受けることとなりました。しかし薩長軍が江戸に入ってきたことにより身の危険にさらされた沖田総司は現在の今戸神社に避難し治療を続けますが1868年5月30日に亡くなったということです。

観光(参拝)所要時間


 今戸神社の境内はさほど広いわけでもなく、ゆっくりと散策しても30分ほどです。ただし人気の御朱印をいただく場合は順番待ちの行列ができている事もありますし、最寄りの駅が浅草と少々離れているので(徒歩で片道15分ほどです)、参拝に要する実質の時間は1時間強とみておけばよいでしょう。




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