高尾山(薬王院)の観光情報
高尾山は、東京都八王子市にある標高599mの山。古くから修験道の霊山として信仰をあつめ、近年は東京都心から近いうえに豊かな自然が残っていることから、多くの方が観光や
登山(ハイキング)を楽しみに訪れるスポットです。東京都心から約1時間で行くことができる気軽さと、その気軽さに相反する豊かな自然と植生が評価されミシュランガイドで3つ星を獲得しています。
これらの自然は北条氏や徳川氏といったこの地を治めてきた有力者が大切に守ってきたことや、戦後の木材不足により乱伐された時もいち早く東京都立高尾陣馬自然公園に指定し保護されてきたことなど多くの先人達によって培われてきたものです。
また高尾山の中腹にある大本堂、飯縄権現堂(いづなごんげんどう)、奥の院、大本坊等からなる大きな寺は薬王院と呼ばれ真言宗智山派(しんごんしゅうちさんは)の関東三大本山のひとつ(他は「成田山新勝寺」「
川崎大師平間寺」)となっています。
この高尾山 元々は山岳信仰聖地としてまた修行の地として信仰を集めていました。8世紀 聖武(しょうむ)天皇の時代になると国家鎮護の為、日本各地に国分寺とよばれる仏教寺院が建立されますが、高尾山にも744年にお寺が建立されます。これが現在の高尾山薬王院です。
開山は時の名僧 行基と伝えられており本尊は薬師如来(国分寺の多くは薬師如来を御本尊としています)。寺の薬王院という名前は薬師如来に由来しています。
その後高尾山は荒廃しますが1375年に醍醐山の高僧、俊源大徳(しゅんげんたいとく)が入山し高尾山を修復。また
琵琶滝で修業していた際に
飯綱権現(いづなごんげん)の霊感を体得したことから、 飯縄大権現(いづなだいごんげん)」を奉祀し、薬師如来と共に薬王院の御本尊とします。高尾山では境内で数多くの天狗の像やお面などをみかけますが、この天狗は飯綱権現の随身であり神格化されたものです。
高尾山薬王院公式HP→
http://www.takaosan.or.jp/
標高
高尾山の標高は599m。麓の登山道入り口及び駅周辺の標高が191mですから山頂から麓までの高低差は約400mほどとなります。地形的には高尾山麓からケーブルやリフトの駅がある中腹までは勾配がきつく、中腹から上はなだらかとなっています。ケーブルカーが日本一の勾配(傾斜が急)であるのに対して中腹から上の各登山道が比較的緩やかで歩きやすいのはこのような理由によるものなのです。
混雑状況
高尾山は普段はさほど混雑することもなく、かといって人が少なく少々寂しい思いをするようなこともなく、ある意味心地よい混雑状況なのですが、GWや紅葉シーズン時などは大変混雑し、特に紅葉が見頃をむかえる11月中旬から下旬にかけての土日祝日は駐車場や麓のケーブル、リフトは1時間以上順番待ちをすることも。混雑が予想される時期は早めの時間帯に訪れることをおすすめします(ケーブルの始発は8時です)。ただし登山道やケーブル・リフトが東から西へ伸びているので日の低い秋の午前中は眩しいおもいをしたり、逆光で写真撮影に苦労することもあります。
初詣期間はそれなりに混雑しますが、標高が高く寒い為か他の有名寺社に比べると比較的空いているように感じました。ただし事業繁栄・商売繁盛のご利益があるからか一般企業の業務が開始する1月4日から数日間は企業の団体さんがお参りに訪れしばらく混雑する日が続く傾向となっています。
高尾山の観光時間
高尾山の観光所用時間は大本堂(薬王院)の散策に約30分ほど、
御護摩祈祷(おごまきとう)を受ける場合は20分時間を要します。これら時間に、登山に要する時間をプラスすれば高尾山の観光時間となるのですが、麓からケーブルを利用し中腹まで行き大本堂及び山頂まで散策する一般的なコースの場合、観光に要する時間は3〜4時間ほどとなります。お土産を買ったりご飯を食べたりすることを考慮すると半日はほしいところです。
なお山頂及び大本堂までの移動に要する時間は以下のようになります。
※下の所要時間はあくまでも筆者の体験に基づくおおまかな時間ですので実際には人によって個人差があります。
高尾山 おすすめの時期 ベストシーズン
初詣の時期以外で高尾山がもっとも賑わうのは秋の紅葉シーズンです(11月中旬から下旬)。高尾山の紅葉の美しさは東京周辺では随一といわれ毎年多くの人で賑わいます。その一方で筆者が個人的におすすめの時期は春から初夏にかけての新緑のシーズンです。この時期は暑くもなく寒くもなく、若葉が芽吹いた登山道は繁殖期を迎えた野鳥たちの鳴き声に包まれます。高尾山の自然を堪能するにはまさにもってこいの季節なのです。
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