天台寺の見どころ 歩き方



天台寺 観光 ご利益 八葉山 天台寺は岩手県の二戸市浄法寺地区にある奈良時代神亀5年(728年)行基上人によって開山されたと伝わる東北最古の古刹です。
 明治時代の神仏分離令による廃仏毀釈や戦後の霊木伐採事件などで寺は大きく荒廃しましたが、同じ宗派である天台宗の東北大本山である中尊寺の支援を受け復興が進み、1987年に瀬戸内寂聴さん(瀬戸内寂聴さんは2021年11月99歳で亡くなりました)が住職になるとその知名度もあり寺の復興が加速度的に進み、在職中に天台寺を東北有数の有名寺院に押し上げました。
 特に年4回ほど行われる瀬戸内寂聴さんの法話の日などは境内に入りきれないほどの人が詰めかけ、天台寺の復興に大きく貢献しました。
 瀬戸内寂聴さんは2021年にお亡くなりになりましたが、現在の天台寺は長年の懸案であった本堂の修繕も終わり、北東北を代表する観光寺院として、また1300年近くの歴史を持つ貴重な寺院として荘厳な森の中に佇んでいます。


 天台寺の拝観時間・拝観料

連絡先:0195-38-2500

拝観料:300円

拝観時間:9〜17時(11〜3月は16時まで)

公式HPhttp://www.tendaiji.or.jp/



※本サイトに記載されている内容については変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。



天台寺の本尊・ご利益


桂泉観世音立像(けいせんかんぜおんりゅうぞう)

 天台寺創建と深く関わりがある桂の木と桂の下から涌く清水に由来する聖観音様。天台寺の観音様は境内の桂の木を刻んで彫られたもので、なかには開山者である行基が彫ったものも多数あるとされています。聖観音は災いを取り除いたり、病気を除き寿命をのばす事を修する聖観音法の本尊とされています。


十一面観音立像(じゅういちめんかんのんりゅうぞう)

 その名の通り本体の顔以外に頭上に憤怒、慈悲など10もしくは11の顔を持つ菩薩様。観音菩薩の変化身(へんげしん)の1つであり、六観音の1つでもある。病苦、悪心などを取り除いてくれるご利益があるとされています。 



天台寺 例大祭


瀬戸内寂聴師の法話 天台寺の例大祭は春(5月5日)と秋(10月の第1日曜日)に行われる御輿渡御・月山雅楽・御詠歌奉納と多彩な行事がある古くから天台寺に伝わるお祭りで、天台寺の「御輿渡御」はこの地に眠っていると伝わる長慶天皇の葬列を模したものと言われています。
 瀬戸内寂聴さんがご存命の時は瀬戸内寂聴住職の法話を聞くことができ、これが人気となって天台寺の例大祭は知名度が一気に上がりました。



天台寺の歴史


 古代最北の地であった陸奥の国(現在の青森、岩手、宮城、福島県に相当する地域)に建てられた天台寺は奈良時代の神亀5年(728年)に聖武天皇の命を受けて行基が開山したと伝えられています。行基は八峯八谷の当山を八葉山と名付け山中の桂の木を刻み本尊聖観音像としてまつりました。この聖観音菩薩は天台寺のシンボルとなり桂の木の根元から清水が湧き出ている桂泉にちなんで「桂泉観音」とも呼ばれています。
 その後古代最北の仏教の中心地として信仰を集め、現在天台寺にある59体の仏像のうち13体は平安時代のものと推測されています。江戸時代の頃には南部氏の庇護を受け大いに栄えましたが、明治時代の「廃仏毀釈」により貴重な堂舎や仏像、教典が多数失われ、以後衰退の一途をたどっていました。戦後の境内にある樹齢百年を超える杉のほとんどが伐採される「霊木伐採事件」は天台寺の荒廃に追い打ちをかけ、まさに「雑草が生い茂る禿げ山に佇む荒れ寺」という無残な状況とりましたが、昭和40年代の後半頃より天台寺の復興運動が高まり、歴代の住職の尽力もあり現在の形まで復興を成し遂げる事ができたのです。



修繕前の本堂

天台寺の本堂 天台寺の本堂は2013年から2020年にかけて修繕工事が行われ、現在の姿になっています。写真は修繕前の2009年頃の古い写真です。天台寺は奈良時代に建てられた東北地方ではもっとも由緒ある寺の一つですが、建物そのものは他の有名な寺院に比べると小さめです。

天台寺 修理  こちらは修繕される前の天台寺本堂の床下。よく見ると土台の石と柱との間に隙間ができ、木のくさびが打ち込まれています。

天台寺 文化財 天台寺は東北地方最古のお寺のひとつだけあり文化財も多数保存されており、本堂の左側に見える天台寺収蔵庫には明治の廃仏毀釈を生き残った貴重な文化財が納められています。



天台寺の参拝(観光)に要する時間


 天台寺境内を一周するのにさほど時間はかからず、30分もあれば十分。ただし月に一度の法話の日は境内が訪れた人でいっぱいになるので注意が必要。
 当該地は「天台寺そば」でも有名な所。時間があったら名物のそばを食べてみてはいかがでしょうか。

※天台寺を組み込んだ岩手県の観光モデルコースは別途「いわて花巻空港」及び「八戸駅」のページを参照



天台寺の観光ベストシーズン


 天台寺では毎月法話が行われ通年を通して参拝客が訪れますが、特にアジサイの花が見頃を迎える7月から8月にかけては多くの参拝客が訪れます。なお当該地は北東北内陸の山間部に位置し、冬場は寒さや雪が特に厳しい地域なので訪れる際は十分な準備が必要となります(筆者個人的には真冬の参拝はお勧めしません)。



天台寺へのアクセス


 天台寺は岩手県の北部に位置し、青森県との県境沿いを通る岩手県道6号二戸五日市線沿いにあります。周辺を通る主要な国道は4号線と282号線で、最寄りの高速道路出入り口は八戸自動車道浄法寺IC。天台寺はICを降りてすぐの所にあります。
 また最寄りの新幹線発着駅は東北新幹線二戸駅で二戸駅からJRバス浄法寺行きに乗り約25分の行程となっています。
 この他周辺には八幡平金田一温泉といった一大観光地や温泉もあります。


地図で場所を確認する岩手県二戸郡浄法寺町大字御山字御山久保33



交通

 二戸駅からJRバス浄法寺行きで25分。(バス停:天台寺下車、徒歩25分)

 岩手県盛岡市より車で約1時間10分

 青森県八戸市より車で約50分

 いわて花巻空港より車で約1時間30分

 三沢空港より車で約1時間30分



駐車場

天台寺 駐車場  大規模な無料駐車場(法話の日は有料)があるが、境内の細い道を1kmほど上って行った所にあり、少々わかりにくい。また駐車場から参道の途中に合流する事ができます。


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