屋久島




屋久島 観光 世界遺産 屋久島は鹿児島県の南に連なる薩南諸島のひとつで鹿児島県内では奄美大島について2番目に大きな島です。周囲130kmほどの島の中心に標高1936mの宮之浦岳があり、その宮之浦岳を囲むように標高1800m級の山々が連なっています。このような地形の為、限られた範囲内に海抜0mから標高1936mの標高差が生じハイビスカスやブーゲンビリアといった亜熱帯の植生から高山植物を中心とした冷温帯の植生まで垂直に分布する特殊な生態系の島となっています。この為屋久島特有の動植物や多様な生態系が育まれ、1993年には白神山地と共に日本初の世界自然遺産に登録されました。
 島はそのほとんどが森林で(約9割)、島の約2割にあたる10,747ヘクタールが世界自然遺産に登録されています
 屋久島観光といえばまず第一にトレッキングや登山というイメージがありますが、温泉や滝、美しい海岸なども楽しめる観光地で、世界遺産に登録されてから知名度も一気にあがり、今では日本有数の観光地の1つとなっています。


目 次

縄文杉(屋久杉)
世界遺産
観光マップ・地図
 白谷雲水峡
 ヤクスギランド 
 千尋の滝
 縄文杉
 志戸子ガシュマル公園
 永田いなか浜
 大川の滝
 平内海中公園
 宮之浦
観光所要時間 
 観光モデルコース
屋久島の観光ベストシーズン
屋久島の宿泊施設



※本ページに記載されている情報については変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。 


公式HPhttps://yakukan.jp/



縄文杉(屋久杉)


屋久島 縄文杉 屋久島のシンボルにして森の王者ともいえる縄文杉。この縄文杉というのは生物分類上の「種」ではなく屋久島に存在する巨木固有の名称です。
 一般的に杉の寿命は300〜500年ほどといわれていますが、屋久島では樹齢1000年以上の杉も多く存在し、この樹齢1000年を超えた杉を屋久杉と呼んでいます(1000年未満の杉は「小杉」と呼ばれています)。これら屋久杉のうち現在確認されている最大のものが「縄文杉」で1966年に発見されました。
 縄文杉の幹は凹凸が激しく木材としての利用が不向きで、屋久杉の伐採が盛んに行われた江戸時代に利用できない巨木として切り残されたと推測されています。
 さて気になる縄文杉の樹齢ですが、周囲の樹木の年輪測定や幹周の大きさなどから樹齢7200年という説もありますが、科学的に計測した結果は2170年となっているそうです。

 屋久島で1000年以上も杉が成長を続けるのは屋久島が花崗岩でできているからとされ、栄養の少ない花崗岩の土壌である為に杉も1年で1cm程度しか成長することができず組織が緻密となり、防腐、抗菌効果のある樹脂が多く分泌され長生きをするのだそうです。つまり杉としての成長は遅いのですが、その分長命なので巨木になると推測されています。この樹齢1000年を超える屋久杉の森は標高500mを越える付近から見られるようになります。

 

世界遺産


 前述してあるとおり屋久島では島の約2割にあたる10,747ヘクタールが世界自然遺産に登録されています。
 世界遺産の登録理由は要約すると

・樹齢1000年を超える屋久杉を含む原生的な自然林が美しい自然景観を生み出している。
・亜熱帯から亜寒帯までに属する植物が海岸線から山頂へと連続的に垂直に分布している。

 の2点で縄文杉や西部林道などが世界遺産区域に含まれています。


観光マップ・地図




駐車場


白谷雲水峡

 地図中 @     
屋久島 白谷雲水峡 苔むす森 宮之浦川の支流である白谷川の標高600mから1050mにかけてのエリアにあるネイチャースポット。映画「もののけ姫」のモデルとされる苔むす森をはじめとした約6.5kmのヒーリングスポットが点在する遊歩道が整備されており、散策に要する所要時間は片道2時間30分ほど。休憩時間等も考慮すると6時間ほどの所要時間となります。コース自体は比較的緩やかでのんびりと屋久島の自然を体験したいという方におすすめのトレッキングコースとなっており、屋久島観光の王道である往復22kmの縄文杉トレッキングなどとても無理という方はこちらの白谷雲水峡のトレッキングを楽しめばよいでしょう。
 なお足下は苔むした石となっており滑りやすくなっていますので足を捻挫したり、滑って転んで怪我をしないように注意してください。


駐車場 有り 約40台

アクセス 宮之浦港から白谷雲水峡行きのバスに乗り約35分 



ヤクスギランド

 地図中 A     
 標高1,000〜1,300mのエリアに面積270ヘクタールにわたって広がる自然休養林で、様々な屋久杉の巨木を見られるトレッキングコースが整備されています。コースは最大で4.4km、高低差200mとなっており、所要時間毎に30分、50分、80分、150分、210分の各コースが設けられており自分のレベルに合わせて散策でき、比較的初心者でもチャレンジしやすくなっています。
 前述の「白谷雲水峡」でも不安が残る方はこちらにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


駐車場 有り 約40台

アクセス 安房から紀元杉行きのバスに乗りヤクスギランドで下車。約39分 



千尋(せんぴろ)の滝

 地図中 B     
屋久島 千尋の滝 400m×200m。滝の落差は60mと日本でも屈指の規模を誇る滝。巨大な花崗岩の一枚岩が浸食されて形成されたV字形の窪みを滑るように水が流れ落ちておりそのスケールの大きさには圧倒されます。
 名前の由来は大人千人が両手を広げたほどの大きさであることからきており、古くから日本では成人が両手を広げた長さを「一尋(ひとひろ)」と呼び、千尋の滝はその名のとおり千尋分の大きさがあるという意味になります。


駐車場 有り 

アクセス 尾ノ間バス停からタクシーで15分 



縄文杉

 地図中 C     
屋久島 縄文杉 屋久島の屋久杉におけるまさに王者ともいえる木で島を訪れる多くの人が目指す巨木。実際に間近でその姿を見ると圧倒的な存在感に驚かされます。
 縄文杉に至る道中は色々な姿の屋久杉を見る事ができ、登山道は距離22km(往復)、高低差710mと難易度は高く所要時間も往路4時間30分、復路4時間と休憩時間も考慮すると10時間以上となり、早朝の出発、昼過ぎには下山開始が大原則。
 スタート地点の荒川登山口へは3月から11月にかけては車の乗り入れが不可となっており、駐車場のある屋久杉自然館からバスを利用して行くこととなります(所要時間は35分。チケットは前日までに購入しておかなくてはならない)。

 縄文杉トレッキングコースは王道コースとはいえあくまでも「登山」。それも難易度は少々高め。ですから服装・荷物、バスの時間、天気、地図、タイムスケジュール、簡易トイレ、水分補給・弁当等事前に準備・確認しておくことが沢山あります。登山初心者であればガイドツアーに参加して挑戦するのが一番おすすめです。

 なお屋久島自体は亜熱帯に属していますが、縄文杉は標高1300mの地点にあり、気温的には日本の東北地方とほぼ同様の気候となっており、わずか4時間ほどの間に急激な寒暖差を体験することから縄文杉トレッキングの難易度を上げる大きな理由の1つとなっています。


駐車場


志戸子ガジュマル公園

 地図中 D     
 ガジュマルやアコウといった亜熱帯の植物が群生しまるでジャングルのような様相の自然公園。1周10分ほどの遊歩道が整備されています。


駐車場 有り 

アクセス 志戸子バス停から徒歩5分 



永田いなか浜

 地図中 E     
屋久島 永田いなか浜 夕日の眺望スポットでウミガメの産卵地でもある砂浜。特に夕日に照らされオレンジ色に映えた海岸の眺望は絶景の一言に尽きます。また5月から7月にかけてのウミガメの産卵時期には運がよければウミガメの姿や足跡などを見る事ができます。
 この他周辺はマリンレジャーのメッカとなっており、屋久島灯台やはるか沖合に見える口永良部島の光景も見事です。
 なお永田浜はアカウミガメ保護の為ラムサール条約湿地に登録されており、5月から8月にかけての夜間は立ち入りが禁止されているので注意してください。


駐車場 有り 

アクセス 田舎浜バス停からすぐ 



大川の滝

 地図中 F     
屋久島 大川の滝 屋久島随一の落差を誇る滝。落差88mの高さから滑り落ちるように流れ落ちる水からはマイナスイオンがたっぷりと降り注ぎ、雨で水量が増した日などは展望台に近づけないほどの勢いとなります。


駐車場 有り 

アクセス 大川の滝バス停から徒歩5分 



平内海中温泉

 地図中 G  
屋久島 平内海中公園 干潮時の約4時間ほどの間のみ海から現れる天然の絶景露天風呂。湯船は岩でできており湯も自然湧出しています。管理者はおらず、脱衣場もない文字通り無人の混浴温泉。
 入浴時は水着やタオルの着用は不可となっており入浴する場合はバスタオルを巻くか、湯浴み着を着て入浴します。


駐車場 有り 

アクセス 平内海中温泉バス停から徒歩5分 



宮之浦

 地図中 H  
 高速艇やフェリーの発着港がある屋久島の玄関口。街の規模も島内随一で宿泊施設、お土産店といった施設も充実しており、屋久島観光の拠点となるエリア。


駐車場


観光所要時間


 縄文杉のトレッキングを計画している場合、登山前日に屋久島を訪れ、翌日に登山。翌日帰路と最低でも2泊3日は必要。
 個人的にはとにかく見どころがたくさんあり、天候にも左右されやすいので、2泊3日といわず1週間ほどかけて、もしくは数回に分けて訪れてほしいところです。
 以下に2泊3日のモデルコースをご紹介しますが、各観光名所の観光所要時間は上段の「観光マップ・地図」の項をご参照ください。



観光モデルコース 2泊3日

1日目
 屋久島空港到着→30分→千尋の滝→15分→平内海中温泉→20分→大川の滝→50分→安房で宿泊
 ※登山前日は島の南東側を中心に観光し宿は登山口に近い安房でとるのがベスト


2日目
 屋久杉自然館から登山バスを利用し荒川登山口へ→縄文杉トレッキング→宮之浦で宿泊
 ※2日目は丸1日かけて縄文杉トレッキング


3日目
 宮之浦→30分→白谷雲水峡→30分→宮之浦でお土産品の購入→15分→屋久島空港
 ※3日目は時間の許す限り残りの観光名所を巡りましょう。また縄文杉トレッキングの翌日に白谷雲水峡散策は体力的に厳しいと思われる方は別途温泉巡りなど計画してみてはいかがでしょうか?


※一度でも屋久島を訪れてみると実感すると思いますが、とにかく雨が多く行程も天候に左右される事が多々あるので、雨だった場合の行程もあらかじめ考えておくとよいでしょう。



観光ベストシーズン


 屋久島は一年を通じて温暖な気候で夏でも過ごしやすいです。ただし「一年間に366回雨が降る」とさえ言われる日本有数の多雨地帯で、梅雨時の降水量は東京の4倍以上にもなります。この為梅雨時の6月や台風の通り道となる9月などは連日の雨に悩まされる事も。また亜熱帯とはいえ冬になると標高の高い宮之浦岳では雪が積もる事もあり12〜2月はシーズンオフとなります。このような事を考慮すると比較的気候が穏やかな4,5月、7月、10月あたりが屋久島におけるバストシーズンといえます。
 また離島とはいえ島を観光に訪れる人は多くGWやお盆といった連休中は登山道も多くの人で混雑しストレスを感じる事もあります。
 なお屋久島では「山ん神祭り」と呼ばれる山の神に感謝する日があり、この日は山に入ってはいけないとされ山岳ガイドも休みとなります。山ん神祭りは旧暦の正月・5月・9月の16日に行われますが現在の暦で2月、7月、11月の上旬、10月下旬となっていますのでこの辺りに屋久島で登山を計画されている方は事前に確認するようにしていてください。



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