長谷寺のあじさい



長谷寺の紫陽花 初夏の鎌倉の風物詩ともいえるあじさい。花の都と称される鎌倉にあってまさに鎌倉を象徴する花でもあります。鎌倉にあじさいの咲く寺社は数多くあれど一番人気はやはりなんといってもここ長谷寺のあじさいです。
 もともとあじさいはさほど人気があったわけでもないと記憶しているのですが(筆者の記憶違いかもしれません)、近年は鎌倉のあじさい人気筆頭格のお寺となり40種2500株をこす紫陽花の見頃のシーズンには週末に行列ができるほどの人気となります。あじさいは境内奥の経堂脇から観音山に延びるアジサイ路に群生しており、このアジサイ路の所要時間は10分ほど。紫陽花の見頃をむかえる時期はちょうど紫外線の量が一年を通じてもっとも多くなる時期と重なりますので、肌の弱い方や気になる方は長袖の服や日傘を用意して訪れるとよいでしょう。



紫陽花見頃時の入場規制について

長谷寺 紫陽花 入場規制 長谷寺では紫陽花の見頃のシーズンとなりますと大変混雑します。この為、あじさい路(眺望散策路)が混雑し渋滞が発生した場合に、あじさい路にかぎって整理券を配り入場規制を行う場合があります。入場には1〜2時間待ちという場合もありますが整理券を持っている場合は当日にかぎり長谷寺から出ることも可能となっています。
 なお入場規制が行われているときは上境内に行くと奥の方で大勢の人が列をなしている光景が飛び込んできますのですぐにわかります。


※本ページに記載されている情報については変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。



紫陽花の見頃


 長谷寺における紫陽花の見頃は6月中旬から約1ヶ月ほどとなっています。
 咲き始めは6月上旬で最初は花に含まれる葉緑素のため薄い黄緑色を帯びています。日数の経過と共にそれが分解されていくとともにアントシアニンや補助色素が生合成され、鮮やかな赤や青に色づき見頃をむかえるのです。その後、さらに日が経つと有機酸が蓄積されてゆくため、どことなく色あせた赤味を帯びるようになり紫陽花のシーズンも終わりを迎えるのです。このようにあじさいは時間と共に色合いを変えていくほか、土のpH値によっても変化します。また鎌倉 長谷寺にはあじさいの品種も多様な為、彩り豊かで様々な花の色が楽しめるのです。 また筆者は見つけることができませんでしたが現地の案内によると長谷四片(はせよひら)、長谷の潮騒(はせのしおさい)、長谷の祈り(はせのいのり)といった、鎌倉の長谷寺で名前がつけられた、新種の紫陽花も植えられているのだそうです


 なお梅雨の花と称されるようにまさに梅雨の時期に見頃をむかえる花で雨上がりの湿度の高い日がもっともよく映えて見えるといわれています。


鎌倉には何故アジサイが多いの



長谷寺 あじさい あじさいは根を深く張ることから土砂崩れ防止の為に昔からよく斜面に植えられてきました。鎌倉は三方を山に囲まれた地形をしており、斜面も多いことからさじさいが多く植えられてきたのです。地図で確認するとあじさいの名所と言われている寺社は北鎌倉や長谷地区といった山間部に集中し、比較的平坦な地形の鎌倉駅周辺には無いことがよくわかります。なお鎌倉にかぎらず日本全国であじさいは寺社の石段脇で咲いている光景をよく目にしますが、これはその昔石段が設けられるような斜面の土砂崩れ防止の為に植えた先人達の知恵によるものなのです。



鎌倉 あじさい巡り(長谷地区)


 鎌倉には本ページで紹介している長谷寺の他にもあじさいの名所として知られている寺社がいくつもあります。一般的にあじさいは歴史ある寺社の境内に植えられていることが多く、鎌倉も例外ではありません。またこれらあじさいの名所は長谷駅周辺に集まっていますので約1時間ほどで「鎌倉 紫陽花の見頃巡り」を楽しむことができるのです。

紫陽花巡りコース(移動は全て徒歩)
江ノ電極楽寺駅→駅降りてすぐ→極楽寺→3分→成就院→3分→御霊神社→5分→長谷寺→5分→光則寺(野生種のアジサイで有名)→10分→江ノ電長谷駅 

※鎌倉には紫陽花の名所として上記の他「明月院」「東慶寺」(共に北鎌倉地区)などがあります。