河童橋・大正池



 およそ10kmにおよぶ上高地のなかで、特に有名で人気のビュースポットが河童橋と大正池です。
 この2個所はその光景の美しさ、訪れる人の多さから上高地を代表する名所のひとつとっても過言ではなく上高地観光の王道コースとして多くの方に親しまれています。

上高地 河童橋 大正池



河童橋


河童橋 河童橋は梓川に架かる木製の吊り橋で、全長36.6m、幅3.1m。橋の上から眺める穂高連峰の景観は見事で上高地を代表する記念撮影スポットとなっています。周辺にはバスターミナルやビジターセンターなどがあり、ホテルや飲食店も集まる上高地観光の中心となる場所です。上高地を訪れた方の大半はこの橋を渡ることとなるまさに上高地のランドマークであり、時には「こんなに人が乗って大丈夫?」と思うほど多くの方で混雑することもあります。
 橋から眺める光景は360度どの方向を向いても絶景といわれ、梓川の河川敷やホテルや飲食店から眺めた北アルプスの山々を借景とした河童橋の光景も人気があります。
 なお橋自体は上高地が人々に知られるようになった明治時代に架けられたもので、現在の橋は5代目となります。


大正池


上高地 大正池 大正池は大正4年(1915年)に発生した焼岳の噴火により梓川がせき止められてできた立ち枯れた木々と淡いブルーの水が特徴的な池です。ちなみに立ち枯れた木々は噴火時に立ち枯れたものが現在まで形をとどめているものですが、一昔前と比べると大分数も減ってきたような気がします。
 現在の大正池は深さ3.9メートル、周囲2.4キロメートルですが、池ができた頃は現在の約2倍ほどの広さで名前も「梓沼」と呼ばれていたそうです。
 この大正池は上高地を訪れると最初に迎えてくれる絶景スポットで、レストランやトイレもあり、昼間は貸しボートで遊覧を楽しむ方もおり上高地でもっとも賑わうスポットのひとつとなっています。
 また筆者はお目にかかった事はないのですが、早朝の朝靄がかかった大正池は幻想的でもっとも美しい大正池の光景といわれています。
 余談となりますが大正池は水力発電の貯水池としても利用されており、実は利用者である東京電力が上流から流入する土砂を毎年浚渫していることにより現在の景観が保たれています。仮に東京電力が浚渫を止めた場合、7〜8年もすれば池は土砂で埋まってしまうといわれています。