パワースポット日枝神社のご利益



 良い町には良い神社があり、雰囲気の良い神社がある町はその町の雰囲気もよいものです。神社は古来より町作りの要となってきた施設で、神社を中心にコミュニティーが形成され、人、金、物が集まり発展してきました。日枝神社が江戸城に遷座されたのは15世紀中頃 太田道灌の頃で以来550年以上にもわたり日本国の中枢を守護し繁栄の要となってきました。
 現在においても日枝神社の周辺には政治や経済の中枢施設が集まっており、国家や人々を見守っています。
 世界に冠たる日本国の繁栄の要である日枝神社。これこそが日枝神社がパワースポットと呼ばれる最たる由縁なのです。
 なお日枝神社のパワースポットとしての属性は「風」と言われています。この属性の考え方については別途「パワースポットの属性」のページを参照。


主祭神
 大山咋神(おほやまくひのかみ)
 比叡山の山神でスサノオ神の孫にあたる神様。山王様とも呼ばれ近江の国「日枝山」(現在の滋賀県比叡山)に鎮座されたことが「日枝神社」の名前の由来となっています。なお日枝神社の総本山は比叡山の日吉大社で赤坂 日枝神社は日吉大社から分霊された分社にあたります。
 一般的には山と水と大地を司る神様といわれ酒造の神様でもあります(お酒で有名な京都松尾大社の祭神も大山咋神です)。
 また大山咋神の「咋」は元来「主」という意味とされていますが、読み方が「くひ」であることから「杭」につながるとされ物事の基礎や要を司る神とされています。つまり大山咋神は日本の中心地・永田町に杭を打ち、日本の要を作っているというわけです。


配祀神
国常立神(くにのとこたちのかみ) 
 大地を神格化した神様で天地開闢の頃に現れた抽象的な神様です

伊弉冉神(いざなみのかみ)
 「誘う女性」という意味の女神で、夫である伊弉諾神(いざなぎのかみ)と共に国生みの夫婦神として数多くの有力神を産みました。この事から子授け・安産・子育て開運のご利益があるといわれています。

足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと) 
 第14代仲哀天皇を指します。仲哀天皇の父は古代日本の英雄である日本武尊、妻は聖母と呼ばれた神功皇后で子供は応神天皇(源氏の氏神で武家の守護神である八幡神と同一)と周囲は英雄揃いの家系となっています。



末社

日枝神社 猿田彦神社 山王稲荷神社 日枝神社の末社は拝殿右手の小門を出た所に「猿田彦神社」と「山王稲荷神社」の2社が並んで鎮座しています。どちらもご利益のあるお社ですから忘れずに参拝するようにしましょう。

猿田彦神社
 主祭神は猿田彦で天孫降臨の際に道案内を申し出て天照大神の孫である邇邇藝命(ににぎのみこと)を導いたとされる神様です。
 このことから仕事運・道ひらきのご利益があるとされるパワースポットです。
 なお名前から猿を連想することが多いのですが実際には天狗のような顔で描かれていることが多い神様です。


山王稲荷神社
 日枝神社が遷座される以前からこの地に祀られていた神社で日枝神社が鎮座する土地の地主神となります。太平洋戦争時、空襲で日枝神社の社殿が焼失した時も山王稲荷神社だけは被害がなかったという開運・強運のご利益があるパワースポットです。写真は山王稲荷神社の千本鳥居で外苑通りに続いています。

山王稲荷神社


ご利益 効果


 日枝神社のご利益は主祭神である大山咋神に由来しています。前項で紹介してあるとおり大山咋神は山の主であることから山・水といった大地を司り、万物の成長発展ひいては産業発展を守護するとされています。


縁結び

 日枝神社には縁結びのご利益があるといわれていますが、これも主祭神である大山咋神の故事に由来しています。その昔比叡山の主であった大山咋神は丹塗の矢に姿を変え賀茂川を下り、玉依姫に出会い子供をもうけました。この事から、大山咋神様は縁結びのご利益があるとされているのです。なお大山咋神と玉依姫の間に生まれた神様が上賀茂神社の祭神である賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)です(玉依姫は下鴨神社祭神の1柱)。
 また日枝神社の神使は猿ですが、エンと読むこともできる事から縁に通じ、良縁、縁結びの御利益があると言われています。



日枝神社 パワースポット ご利益 猿 日吉大社を総本山とする日枝神社の神使(神意を伝えたり吉凶を示す神様の使い)は猿です。この猿は「神猿(まさる)」とも呼ばれ、魔が去る、何事にも勝るとして信仰を集めてきました。また猿は多産でお産が軽く、家庭、特に子供を大切にすることから夫婦円満、子育てのご利益があると言われているのです。この他上項で紹介していますが猿(えん)が縁に通じることから恋愛や商売の縁を運んでくれるともいわれています。
 このようにご利益たっぷりの猿ですが、日枝神社境内には狛犬の代わりに猿の夫婦像が安置されており、この猿にふれることによりこれらのご利益を授かることができるとされています。
 なお参考までに申し添えれば日枝神社の末社である猿田彦神社の祭神である猿田彦神自体は天狗の原型とされ猿とはあまり関わりがないのですが、神使は猿とされています。

※諸説ありますが庚申信仰の神使は猿であり、猿田彦神は庚申信仰の本尊とされています。


お守り


日枝神社 お守り 日枝神社の神使は猿。というわけでお守りにも猿をモチーフにしたものが沢山みられます。なかでも人気なのが「こざる守」で「魔が去り、何事も勝るようなる」といったご利益があるのだそうです。筆者も全てのお守りを確認したわけではないのですが、日枝神社限定の可愛らしいお守りがいくつもあるので参拝された際には是非お受けしてみて下さい。