三陸海岸のキャンプ場
日本屈指の景勝地である
三陸海岸には魅力的なキャンプ場が多数あり、キャンプをしながら三陸海岸を縦断するキャンパーやツーリング、旅行者の方が数多く見られました。しかし2011年に発生した東日本大震災で沿岸のキャンプ場も大きな被害を受け、閉鎖を余儀なくされた所も多数ありました。
本サイトでは震災後三陸海岸を実際に縦走し、利用可能だったキャンプ場を取り上げ紹介してみました。なお紹介しているキャンプ場はちゃんと運営者が存在し、三陸海岸沿いを走る国道45号線から車で20分以内で行ける所をピックアップし紹介しています。
※国道45号線から車で20分以上かかるキャンプ場や震災以降野営は可能と思われるが野ざらしの状態となっているキャンプ場の紹介は割愛させていただきました。
三陸海岸のキャンプ場 一覧
以下に震災後も営業しているキャンプ場を北から順にご紹介していきます。
種差海岸キャンプ場
地図中 @
三陸海岸北の玄関口である種差海岸にあるキャンプ場。多少傾斜がありますが、全面天然芝生に覆われロケーションは最高です。なお詳細は別途「
種差海岸のキャンプ場」をご参照下さい。
北侍浜野営場
地図中 A
低料金の上にフライパンやヤカン、包丁までレンタルしてくれるほど充実したサービスが魅力の家族向けから上級者まで楽しめるキャンプ場。ハイシーズン時は一週間ほど滞在しここを拠点に三陸海岸を散策される方も多く見られます。キャンプ場の近くでは海で釣りが楽しめるほか、キャンプ場の下は
「あまちゃん」のロケに使われた海水プール(ヒロイン「アキ」が海女修行をしたプール)があります。なお道中県道から左折する箇所が非常に分かりにくいので注意が必要です。
また余談となりますがここ北侍浜野営場の漁港は地形的に波が入りにくいのか「東日本大震災の津波で茨城県から青森県までの区間で2つある漁船の被害が無かった漁港のうちのひとつ」となっています。
営業期間 7月〜9月
料金 大人200円、小中学生100円
問い合わせ先 北侍浜野営場管理棟 0194-58-3855
玉川野営場
地図中 B
すぐ近くに
西行屋敷跡やNHKの朝ドラ「
あまちゃん」のロケに使われた三陸鉄道の野田玉川駅(ヒロイン「アキ」がウニ丼を販売していた駅)があるキャンプ場。施設そのものはシンプルで上級者向け。ツーリング客に人気があります。なおキャンプ場入り口は三陸鉄道のガード下をくぐらなければならず車高2.5メートル以上の車は進入できません。
営業期間 5月〜10月
清掃協力費
大人150円、中高生100円(清掃協力費は利用者の善意であり使用料は原則無料となっています)
問い合わせ先 0194-78-2926(野田村役場産業振興課)
黒崎オートキャンプ場
地図中 C
陸中海岸にある人気のキャンプ場。
黒崎灯台への入り口付近にあり、歩いていける所に景勝地黒崎園地がある他、近隣には
北山崎や
鵜の巣断崖といった絶景スポットも目白押し。三陸海岸を旅行する家族連れがもっとも多く利用するキャンプ場のひとつです。
営業期間 5月〜10月
料金 フリーサイト一人300円、オートキャンプ一区画2,000円
問い合わせ先 0194-35-2115
龍泉洞青少年旅行村
地図中 D
日本三大鍾乳洞のひとつ
龍泉洞に隣接しているキャンプ場。龍泉洞は三陸海岸沿いを走る国道45号線から20kmほどのところにありキャンプ場は三陸海岸を旅するキャンパーにもよく利用されています。地元の肉や野菜を取り扱う道の駅も車で10分ほどの所にあり知名度は低いが使い勝手は良好です。
営業期間 5月〜10月
料金 大人310円、高校生210円、小中学生150円
問い合わせ先 0194-31-1056 滑竦総合観光
姉ヶ崎オートキャンプ場
地図中 E
平成24年度に暫定オープンした新規のキャンプ場。休暇村陸中宮古の敷地内にあるが少々分かりにくい所にあり、道中も道が入りくんで複雑なので注意が必要です。なお地形的に本州で一番早く日の出が見えるキャンプ場でもあります。また休暇村の入浴施設がすぐ近くにあるのも嬉しいところです。
営業期間 7月〜8月
料金
オートサイト 使用料4,500円、管理費600円/人
フリーサイト 使用料1,500円、管理費600円/人
公式HP→
http://www.qkamura.or.jp/miyako/camp/
閉伊川オートキャンプ場
地図中 F
三陸海岸の中間地点に位置する宮古市郊外にあるキャンプ場。リバーパークにいさとというレジャー施設内にあり、ハイシーズン時は結構賑やかになります。テントサイトは区画整備されており家族向けのキャンプ場。
営業期間 4月〜10月
料金
入場料 中学生以上440円、小学生220円
フリーテントサイト 2,750円
キャンピングカーサイト 3,850円
問い合わせ先 0193-72-3800
碁石海岸キャンプ場
地図中 G
高台にあり南三陸地方では津波による被災をまぬがれた数少ない海沿いのキャンプ場。シンプルな設備でツーリング客らに人気があったのですが、平成24年度より改修工事が行われ本格的なオートキャンプ場も追加されました。
料金
オートサイト 4,000円、フリーサイト 1,500円 ※シャワー使用料込み
管理費 小学生以上(1泊・日帰り)500円
公式HP→
http://goishi.info/camp-site/
三陸海岸のキャンプ場について
三陸海岸は地形的に南部は沈降地形の為、低地にキャンプ場が多く、北部は隆起地形の為、高台にキャンプ場が多い傾向にあります。この為東日本大震災の津波によるキャンプ場の被害も南部に集中しており、被害を免れたキャンプ場も多くの犠牲者がでたり瓦礫の漂着等の理由により閉鎖を余儀なくされた所も多いようです。しかし2013年より三陸海岸全域が「三陸復興国立公園」に指定され、「みちのく潮風トレイル」という歩く旅が可能な延長約450kmの遊歩道も整備されることになりました。自然とふれ合いながら続ける歩く旅には野営場は必要不可欠なものですから今後は国立公園の整備とともにキャンプ場も順次整備されていく予定となっています。