三層の金閣



 京都市北部にある金閣寺にある金閣は三層の舎利殿の内、上部二層に金箔が張られ室町時代の北山文化を代表する建造物となっています。金箔の下には金の美しさを最大限に引き出すために漆が塗られるなど当時の建築技術の粋を集めた建築物で、数々の戦火をかいくぐってきた北山文化唯一の遺構でしたが1950年(昭和25年)に放火で失われてしまいました。現在の金閣は1955年(昭和30年)に復元されたもので金箔は金閣の2,3階部分の内外に張られており(焼失前は3階部分にのみ金箔が使用されていました)、金箔に使用された金の総重量は20kgにも及びます。

金閣の三階


金閣寺の3階 金閣の三階。金閣は三層の造りとなっており、1階は公家風の寝殿造で阿弥陀堂になっており、2階は武家造りの住居、3階は禅宗様式になっており仏舎利が安置されていると言われている。なお金閣内部への立ち入りはできず見ることはできませんが内部の壁や天井にも金箔が張られている。

三層の金閣


京都 金閣寺 京都の金閣寺。清水寺と並んでまさに京都を代表する建造物。金箔貼りの三層の金閣は世界でもっとも美しい建物のひとつといわれていいます。特に雪化粧した金閣寺の光景は絶景。元々は足利将軍3代目義満の別荘として改築されましたが、義満の遺言により寺となりました。金閣の二層目、三層目には金箔が張られ金閣寺の名前の由来となっています。なお三層の金閣の正式名称は舎利殿といい金閣の一層は寝殿造りの「法水院」、二層目は武家造りの「潮音洞」、三層目は唐様の仏間で「究竟頂(くつきょうちょう)」と呼ばれています。

金閣と外国人


金閣寺を訪れた外国人 金閣をバックに記念写真を撮る外国人観光客。金閣寺は海外でも有名で、金閣寺を訪れると修学旅行生の他に外国人が多いことに驚かされます。

権威の序列を示している金閣


 金閣は時の権力者である足利義満が隠居した後も最高権力者として自分の存在を誇示する為に作られたと言われています。建物は屋根の頂上に鳳凰が乗り、3階は仏殿造り、2階が武家造り、そして1階が寝殿造りとなっています。1階部分の寝殿造りとは平安貴族の住居様式であり、なぜか1階だけ金箔が張られていない地味な造りとなっています。これは一説には権力の序列を表しているとされ、最下層の貴族、2階が武士、そして3階もしくは屋根の鳳凰が足利義満を表しているとされています。