パワースポット三輪山(大神神社)のご利益



大神神社 古代王朝の都があったとされ、今なお山中の至る所で祭器が出土する聖なる山、三輪山。
 現在では日本を代表するパワースポットのひとつとされ、伝えられるご利益も多数あります。本サイトではこのパワースポット三輪山と信仰施設である大神神社やその摂社のご利益についてご紹介してきます。


祭神


 三輪山・大神神社のパワースポットたる由縁やご利益を説明するうえで、祭られている祭神を知ることはとても重要なことです。そこで本項ではまず最初に大神神社に祭られている祭神についてご説明していきます。


大物主大神

【おおものぬしのおおかみ】

 大物主大神は出雲神話で有名な大国主神(おおくにぬしのかみ)が国造りを行う際に現れ、三輪山の山頂に我を祀ってくれるのであれば協力すると申し出、その申し出を受諾した大国主神と共に現在の日本国の基礎を築きあげたとされる神様です。
 国造りを成し遂げた後は三輪山に鎮座し、娘は初代天皇である神武天皇の妻とされています。また名前は「大いなる物の主」という意味で、すべての精霊(もの)を統べる神様でもあります、良い精霊から人に害をなす物の怪の類まで全てを鎮め給う神様なのです。
 なお日本書記においては大物主大神は大国主神の和魂つまり魂であると記されており大国主神と表裏一体であることになっています。
 数々の言い伝えから蛇神、水神等の性格を合わせ持ち酒造の神様として信仰を集めており、主なご利益としては五穀豊穣、病気治癒、産業振興などがあります。
 ちなみに日本の酒屋さんや醸造元の軒先に飾られている「杉玉」はここ三輪山が発祥の地とされています。


大国主神

 大黒様で有名な神様で大己貴神 (おおなむちのかみ)とも呼ばれています。出雲大社の主祭神で国土産業や縁結びのご利益があるといわれています。なお大国主神の詳細については別途「出雲大社」のページをご参照下さい。


少彦名神

 【すくなひこなのかみ】

 少彦名神は大国主神が国造りをはじめる際に舟に乗って海の向こうからやってきた小人の神様。一説には一寸法師のモデルとも云われています。医学や酒、呪いなどを司るとされていますが、一般的には薬の神様として知られ「神農さん」とも呼ばれています。



磐座(いわくら)


 磐座(いわくら)とは古代神道において行われた岩に対する信仰もしくは信仰対象となる岩であり、石に神様を招いてお祀りをした場所といわれています。日本古来より伝わる自然崇拝のひとつであると推測されています。
 石そのものを信仰の対象とするのは縄文時代からみられ、古墳時代から飛鳥時代にかけて盛んとなりました。この為、この時代に日本における政治・文化の中心だったと推測される奈良県南部には巨石信仰の跡が数多く確認され、三輪山中や麓においても磐座がいくつも存在しています。
 特に大神神社の摂社である檜原神社は磐座そのものを御神体としており、拝殿や本殿もなく、磐座の前に独特の三ツ鳥居が立つだけとなっています。
 また三輪山にも頂上、中腹、麓にそれぞれ磐座があり、これらは神霊が静まる岩とされ、それぞれ山頂から順に大物主大神、大国主神、少彦名神が鎮まると伝えられています。なお三輪山内の写真撮影は禁止されていますので磐座の写真はありません。


大神神社と蛇


大神神社 蛇 前述してありますが、大神神社の主祭神である大物主大神は蛇神としての側面ももっており、蛇は大物主大神の化身とされています。
 境内には「巳の神杉」とばれる樹齢500年の御神木(境内の杉は全て信仰の対象となっています)がありますが、その木の根元には苔むした洞があり、そこから白蛇が出入りするといわれています。
 また江戸時代には日照りが続き雨乞いのお参りをするときはこの巳の神杉で祈っていたと伝えられています。
 現在はそのご利益にあやかろうと蛇の好物とされる卵とお酒がお供えされ、多くの方が祈願していくパワースポットとなっています。

パワースポットとご利益


 本項では三輪山及び大神神社にあるパワースポットとされる場所や物、またその効果・ご利益についてご説明していきます。


夫婦岩

大神神社 夫婦岩  縁結びのご利益があるとされる岩で前述でご説明した磐座のひとつです。
 大神神社二の鳥居をくぐりった先の参道左手にあります。二つの岩がまるで夫婦のように寄り添っている姿から夫婦岩と呼ばれ、「赤い糸をたどると、三輪の社まで続いていた」という大物主大神と人間の女性の恋物語ともあいまって縁結びや夫婦円満のご利益があると信仰を集めているのです。


御神水

大神神社 三輪明神 御神水  大神神社の摂社である狭井神社は拝殿が美しい檜皮葺となっていますが、この拝殿の左手奥にある薬井戸から湧く「狭井の御神水」は万病に効く霊泉といわれ、この御神水を求めて参拝する方も多く見られます。御神水には備え付けの殺菌済みのコップ(無料)が用意されていますので訪れたさいには是非喉を潤してみて下さい。
 ご利益が病気治癒だけあって、並んでいる灯籠のほとんどが製薬会社が奉納したもので、その光景は圧巻です。


なでうさぎ

大神神社 なでうさぎ  誰もが一度は聞いたことがあるであろう「因幡の白うさぎ」のお話。実はこの因幡の白うさぎを助けたのが若かりし頃の大国主神です。
 大国主神は大神神社の祭神である大物主大神と共に日本の国土産業の基礎を築き上げた神様であると共に、同一神であるともされ大神神社に配祀されています。
 このことから兎と縁が深いとされ絵馬にも描かれているのです。また参集殿の前には「なでうさぎ」と呼ばれる兎が安置されており、この兎を撫でると運気上昇や、なでた部分の体の痛みをとってくれるご利益があるとされています。この為「なでうさぎ」は毎日多くの方に撫でられその姿はいつもピカピカとなっているのです。


祓戸神社

パワースポット 大神神社 ご利益 祓戸神社(はらえどじんじゃ) はその神社に参拝する前に心身を祓い清める祓戸の四神を祀る神社で、大神神社に限らず全国の神社でみられるお社です。このお社がある場合は先ずお参りをしなければならず、もし忘れて先に進んでしまうとご利益も半減、もしくは消失してしまうかもしれない大切なお社ですので本項でご紹介しておきます。


山辺の道

 「山辺の道」は記録に残る日本最古の道であり三輪山の麓から春日山の麓までを結ぶ約20kmの古道です。この道は大神神社の前も通っており夕陽の美しいスポットとしても知られています。
 また大神神社は柿本人麻呂が万葉集で読んだ場所でもあり周囲には万葉歌碑も多く見られます。特にパワースポットというわけではありませんが、古のロマンを感じることができる古道です。全区間とはいいませんのでもし機会があったら是非歩いてみてください。