奈良県を旅してみよう



 奈良県は794年、京都の平安京に遷都されるまで日本の都だった所で、聖徳太子や小野妹子、中大兄皇子らが活躍し、隋や唐とも国交があったとからシルクロードの終着点といわれています。また日本仏教発祥の地でもあり、ギリシャやローマの文化が融合した仏教美術品も数多く見られるところです。歴史的に見ても平安京に遷都された後も奈良は「南都」と呼ばれ、源平合戦時や南北朝時代など歴史の名場面に数多く登場しており、平安以前から日本の歴史を見つめてきた古都奈良はまさに日本人の原点ともいえる地域なのです。なお奈良に存在する歴史的建造物の数は非常に多く、世界遺産の数は日本で一番多い都道府県となっています。


※本サイトに記載されている内容については変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。また本ページにはプロモーションが含まれています。

奈良県の温泉・旅館・ホテル





奈良の旅・見所


奈良公園周辺

シルクロードの終着点です
奈良 東大寺 平城京に遷都されてから74年間、都が置かれたところで古代ローマからエジプト、アラビア、ペルシャ、インド、中国を経由する交易路「シルクロード」の最終地点でもあった所。後の平安時代に比べると非常に国際色豊かな文化が花開き(天平文化)、お隣の京都とはひと味違う魅力を発し続けている地域です。都があった当時は仏教の力で国家や王権を守ろうとした為、奈良の大仏様をはじめとする仏教施設が多数存在し、時代背景としては中央集権が進む途上でもあったので興福寺のように有力豪族にゆかりの寺社なども多数あり(興福寺は藤原氏が建立)見逃せないスポットとなっています。これらの寺社や美術品は世界遺産に登録されているものも多く、奈良県随一の観光エリアといっても過言ではありません。宿は県庁所在地である奈良市を中心にホテルが多数あり、奈良公園周辺はホテルの他、料亭、旅館が多くあります。


西ノ京 斑鳩

巨大古墳仁徳天皇陵で有名なエリアです
夕暮れの薬師寺 西ノ京とは平城京の西という意味。奈良公園からは距離的にさほど離れてはいませんが、観光エリア的には分けて紹介されることが多い地域です。この地域は薬師寺唐招提寺法隆寺といった天平文化を代表する建造物が多いのが特徴。またエリアの北部には巨大な前方後円墳である「垂仁天皇陵」があります。なお奈良時代西ノ京は身分の高い人たちが住み、平城京の東側に比較的貧しい人たちが住んでいました。そして西ノ京に住んでいた人が政権争いや不祥事によって身分を剥奪され京の東側に移転させられる事を「左遷(天皇が座する内裏から見て右(西ノ京)から左(東側)へ移される為)」といい現在の日本における左遷の語源(他にも諸説あります)になったといわれています。


明日香村(飛鳥地方) 

今は田舎ですけどその昔は聖徳太子が活躍したところです
石舞台古墳 6世紀末から7世紀にかけて都がおかれた地域。古墳時代のなごりなのか石造物も多数見られます。古代日本史における変換点ともいえる「大化の改新」はこの飛鳥の地が舞台。また聖徳太子ゆかりの寺社は大阪や斑鳩地方に多数あり、聖徳太子もそこで活躍したと思っている方も多いようですが、実際活躍したところは明日香村周辺で現在はのどかな田園風景が広がっています。この田園風景と点在する古墳や遺跡群が人々の心を引きつけるのか現在はハイキングやサイクリングのメッカともなっています。なお宿は橿原市を中心にホテルが主体となっています。


吉野・五條

桜と葛餅とよもぎ餅
吉野山 吉野山は奈良の奥座敷で青森県の弘前城と並び称される桜の名所。吉野山の桜は役行者のご神木として保護されてきた経緯はありますが、ほぼ自然の形で自生しており品種も山桜系の為、様々な色合いをみせてくれます。また吉野山は権力闘争や争いに敗れ都落ちした人達が陣を構え中央と争った場所でもあり、哀しい歴史が数多く残されています。吉野朝廷(南朝)をひらいた後醍醐天皇が無念の涙を流したのも、源義経が愛妾の静御前と別れたものこの吉野山です。
 宿は吉野山を中心に老舗の旅館が並び、その多くが店先で名物の葛餅とよもぎ餅を販売しています。なお個人的には宿泊するなら桜の時期がお奨めします。


大台ヶ原

熊野古道に続く道
大台ヶ原 大台ヶ原は奈良県と三重県にまたがる台地状の山脈。世界有数の多雨地帯で神秘的な原生林と多様な動植物がのこるネイチャーワールドです。豊かな自然が広がるこの地域は奈良県と和歌山熊野方面を結ぶ最短コースで、秘湯と呼ばれる温泉も多数あります。宿は古くから営業している温泉宿が主体。アマゴをはじめとする川魚料理を提供してくれる宿が多くみられます。

奈良県とはこんなところです


もっとも安全な県

 奈良公園や平城京跡、明日香村といった一般的に知られている地域は奈良県の北西部に位置する「奈良盆地」と呼ばれています。この東西15km、南北30kmの地域に数々の遺跡や文化財が存在し私たちが観光で訪れるさいもほぼこのエリアを中心に散策することとなります。
 さてこの奈良盆地ですが、実は災害王国日本では異常なくらい天災が少ない地域としても知られています。まず台風は奈良盆地の北か南を通っていき何故か直撃することはなぜかありません。地震も1707年の江戸時代に発生した宝永地震に震度6クラスの地震があったという記録の他、6世紀後半から7世紀にかけての地層や遺構から南海トラフのものと思われる亀裂や地割れが見つかっていますが(887年の仁和地震、1361年の正平地震と推測されています)、その他は大きな地震があったという記録や痕跡もありません。さらに盆地自体が堅牢な地盤のうえにあるうえ、標高も100mほどあるので土砂崩れや洪水もほとんどないのです。
 旅行先で一番困るのが予期せぬ天災です。そのような観点からすると奈良はもっとも安心して訪れることができる観光地なのかもしれません。


客室数は・・・・

 奈良県は全国有数の観光地でありながら宿泊施設の客室数が全国で最も少ない県です。これは大阪や京都に隣接しており多くの観光客が奈良県を訪れてもそのまま素通りしてしまうことと、古の都であったことから今でもあちらこちらに遺構が残されており、下手に地面を掘ると遺構が見つかり工事が中止となってしまい思い切った開発ができないという2つの理由があります。特に後者の方は宿泊施設のみならず、一般の方が土地を購入する際にためらってしまう一因になっているのだとか。


もっとも高い建造物は・・・・?

 日本では都市計画法や景観法に従って、その地域ごとに高さ10〜40メートルの8段階で建造物の高さを制限する制度があります。歴史的建造物が数多く存在する奈良や京都では、古都の景観を守るために新たな建築物の高さを規制しており、奈良県における最も高い建造物は東大寺大仏殿(約48メートル)となっています。ちなみに塔は建造物に含まれないそうでカウントされていませんが、興福寺五重塔は約50メートルとなっています。
 このような厳しい規制により古都の光景が守られているのですが、その一方で建物の高さを必要とするホテルの建設も制限されており、前述の客室数が最も少ない県である一因にもなっています。


奈良県のグルメ・イベント


グルメ

三輪そうめん
三輪そうめん そうめん発祥の地とされる奈良県桜井市の三輪地方で作られるそうめん。昔ながらの手延べ厳しくが守られています。

柿の葉寿司
柿の葉寿司 鯖や鮭の切り身をネタとし、酢飯に乗せた上で柿の葉に包み押しをかけた寿司。奈良県南部の山間地でよく食べられる。

葛餅
葛餅 奈良県の吉野地方は葛の一大産地で吉野葛と呼ばれている。涼しげな見た目とプルンプルンした食感が特徴。


イベント・祭り

万燈篭
万燈篭 毎年お盆と節分に春日大社の境内にある3000基の燈篭に明かりが灯される行事。約800年ほど前から行われています。

若草山 山焼き
若草山 山焼き 毎年1月下旬に開催される炎の例祭。三笠山全体を燃やしてしまう古都奈良の新年行事。

大文字 送り火
大文字 送り火 毎年8月のお盆に行われる戦没者と世界平和を願って行われる送り火。

バサラ祭り
奈良 バサラ祭り バサラ祭りは毎年8月末に奈良公園及びその周辺で行われる祭りで色鮮やかな衣装を身にまとった踊り隊が街を披露する。

奈良の観光ベストシーズン


 奈良県は京都とならんで関西観光の中心となる地域。この為冬の若草山の山焼き、夏のなら燈花会、大文字送り火など四季を通じてイベントや祭事が行われており、いつ訪れても楽しむことができます。この奈良県であえてベストシーズンを挙げるとすれば春ではないかと思います。春は日本一の桜の名所とされる吉野山では千本桜が、奈良公園では桜や新緑が、そして飛鳥地方では菜の花などが見頃を迎えます。春の「萌え」という言葉が一番似合う所、それが奈良なのです。


まだまだあります奈良県の見所一覧


唐招提寺 法起寺 法輪寺 元興寺 奈良町 十輪院 新薬師寺 平城宮跡 橿原神宮 吉野山 大台ヶ原




関西の観光地 一覧


大阪府 京都府 兵庫県 奈良県 和歌山県 滋賀県