鵜戸神宮



鵜戸神宮 鵜戸神宮は創建が崇神天皇の御代と伝えられ、洞窟の中に本殿がある全国的にも珍しい神社です。また参拝するには波しぶきをあげる日向灘に面した崖沿いの石段を降りる必要があり、これもまた神社としては珍しい「下り宮」となっており「日本三大下り宮」のひとつに数えられています(他の2宮は群馬県の「貫前神社」と熊本県の「草部吉見神社」)。
 この鵜戸神宮が鎮座する洞窟は鵜戸岬の先端にあり、洞窟内の広さは1千平方メートル(約三百坪)ほど。海からの波浪による浸食で形成された海蝕洞で、そのスピリチュアルな光景の中に鎮座する朱塗りの本殿が神秘的な光景を見せてくれます。
 また鵜戸神宮がある一帯は「鵜戸」として国の名勝にも指定されており、楼門から本殿のある洞窟へ続く階段からの日向灘を望む光景は絶景の写真スポットとしても知られています。
 言い伝えでは海神の娘である豊玉姫が初代天皇である神武天皇の祖父である山幸彦(ホオリノミコト)との間の子である鵜葺草葺不合命「ウガヤフキアエズノミコト」を出産した場所とされ、この故事から縁結びや安産、子宝等の御利益があるといわれています。
 



主な御利益
 縁結び・夫婦和合・安産・子宝・育児・海上安全・漁業振興


拝観時間
 06:00〜19:00 4〜9月 ※開閉門時間
 07:00〜18:00 10〜3月 ※開閉門時間



※本ページに記載されている情報については変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。



公式HPhttps://www.udojingu.or.jp/



目 次

御祭神
 海幸彦と山幸彦
鵜戸神宮のうさぎ
運玉
お守り 
 安産のお守り
 おちちあめ
 マタニティーマーク 
安産祈願
御朱印
切波神社
 行き方
 参拝方法 
所要時間
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御祭神(海幸彦と山幸彦の物語)


 天照大神の孫である瓊瓊杵尊は木花咲耶姫との間に海幸彦と山幸彦という二人の息子をもうけます。長男の海幸彦は海での漁を生業とし末子の山幸彦は山での猟を生業としていました。
 ある日山幸彦は海幸彦に懇願し釣り道具を貸してもらいましたが、誤って釣り針を海中に無くしてしまいました。山幸彦は海幸彦に謝りましたが海幸彦は許してくれず海辺で途方にくれていると、海から塩椎神(しおつちのかみ)が現れ「海積宮(わたつみのみや)」(海神の神殿)に行くよう教えられます。
 山幸彦は教えられたとおり海積宮に行き、やがて海神様の娘「豊玉姫」と恋に落ち二人は結婚します。 こうして山幸彦は海積宮で3年間暮らしますが、やがて無くした兄の釣り針の事を思い出しため息をつきました。この様子を見た豊玉姫が理由を尋ね、山幸彦がその一部始終を語ると海神は海にいる魚を集め無くした釣り針を探させました。やがて釣り針は見つかり海神は釣り針を山幸彦に渡しますが、その際に針を持っている人がどんどん貧しくなっていく呪文を教え、さらに潮を自由に操ることができる二つの玉を渡しました。
 釣り針を返してもらった海幸彦ですが呪文のせいでどんどん貧しくなり、やがて追い詰められた海幸彦は山幸彦に攻め込んできますが、山幸彦は潮を自由に操ることができる二つの玉を使い海幸彦を溺れさせます。やがて海幸彦は山幸彦に服従し子孫は九州南部に住み「隼人」と呼ばれました。
 こうして山幸彦は国の支配者となり妻の豊玉姫は子を妊娠しますが「天神の子を海の中で産むわけにはいかない」と言い身重の体で陸に上がり鵜戸の地に赴き鵜葺草葺不合命を出産します。
 この時豊玉姫は「出産の時の姿を見ないでください」と山幸彦に言いますが、山幸彦は不思議に思い産屋の中を覗いてしまいます。実は豊玉姫は、出産の時には本来の姿、すなわちワニ(サメ)に戻らなくてはならず、その醜い姿を見られたくなかったので見ないでと言ったのですが、ワニの姿で出産していた姿を夫に見られた豊玉姫は傷心の果てに自分の乳を岩に移したうえで海に帰ってしまいます。
 海に帰った豊玉姫は妹の玉依姫を乳母として地上に使わせますが、やがて玉依姫は鵜葺草葺不合命と結婚し二人の間には初代天皇である神武天皇が生まれるのです。

 なお豊玉姫がお産した場所が言うまでもなく鵜戸神宮であり、鵜戸の地名は産屋の屋根を鵜の羽根で葺き終わらないうちに御子が誕生したことから命名されたと伝えられています。



御祭神

鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)
天照大神(あまてらすおおみかみ)
天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
山幸彦(彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと))
神武天皇(じんむてんのう)



海幸彦と山幸彦

 天照大神の系譜を継ぐ瓊瓊杵尊は山の支配者である大山祇の娘である木花咲耶姫を妻とし、その御子である山幸彦は海の支配者である海神の神の娘を妻としています。これら海幸彦と山幸彦の物語をはじめとした古事記に記された内容は、天皇の祖先である天神が海や山の神の協力を得て国の支配者としての地位を確固たるものにしたことを示したものと推測されています。


鵜戸神宮 御祭神



鵜戸神宮のうさぎ


鵜戸神宮 うさぎ うさぎは鵜戸神宮の神使いとされ、鵜戸神宮のご神体の1柱である「鵜葺草葺不合命(うがやふきあわせずのみこと)」の「う「鵜」」の文字が兎へと転じうさぎが神使になったといわれています。
 この為12日ごとに巡ってくる卯の日は特に御利益があり、月初めさらには年始めの卯の日はさらに強力な御利益があるといわれています。第10代崇神天皇の頃から続く「縁日祭」は御神威が最も高まるとされる毎月最初の「卯の日」に行われているそうです
 また境内にはうさぎの像が安置されており、このうさぎの像をなでると病気治癒や開運、飛躍・飛翔などの御利益があるといわれています。



運玉


鵜戸神宮 運玉 亀石 豊玉姫が出産の為に乗ってきた亀が石になったとされる霊石「亀石」。この亀石の背中目掛けて粘土の素焼きで作られた「運玉」を願いを込めて投げ、見事背中に命中すると願いが叶うといわれています。
 運玉は背中に命中すると良しとされていますが、背中の真ん中にある窪みに入ればさらに良しとされ、窪みに入った縁起の良い運玉は早朝回収されお守りのなかに入れられ授与品となります。
 なお運玉を投げ入れる際に男性は左手、女性は右手で投げ入れることになっております。また投げるのに夢中になりお願い事を祈るのを忘れると効果がないとされていますのでご注意ください。



お守り


 豊玉姫が天帝の御子を出産した神話の舞台で知られる鵜戸神宮は、その故事にちなんで安産の御利益でも有名です。境内で授与できる安産祈願のお守りにはお守りの他に

・おちちあめ
・マタニティマーク、
・郵送用の封筒

が鵜戸神宮の神使であるうさぎの袋に入っており、出産から子供の成長までご加護が得られるようになっています。



安産のお守り

 安産お守りは、無事出産を終えたら鵜戸神宮に郵送用の封筒にいれ返送します。すると、今度は鵜戸神宮から赤ちゃんがすくすく育つよう祈願された「すこやかお守り」が返送されてきます。



おちちあめ

 鵜戸神宮の本殿裏には豊玉姫が海に帰る際に御子の為に残した乳房といわれる「お乳岩」があり、そこから滴り落ちる水で作った「おちちあめ」を舐めると母乳がよく出るいわれています。



マタニティーマーク

 「マタニティーマーク」はこれを所持し鵜戸神宮を訪れると子供の授乳期間中は飲むとお乳の出がよくなると伝わる「お乳飴湯」を無料で飲むことができ、授乳期間が終わっていた場合は子供の成長を祈願した絵馬と交換してくれます。



安産祈願


 前述してあるとおり鵜戸神宮は安産の御利益があることで有名です。この為安産祈願に訪れる方も多く見られるそうです。
 安産祈願は特に予約などは必要なく鵜戸神宮で受付するとご祈祷を受ける事ができます。
 受付時間は9時〜16時までとなっており、初穂料は5,000円から。腹帯の持ち込みが出来、また授与することもできます。
 この他遠方で参拝するのが難しい方の為に郵送による祈願受付も行っています。この郵送による安産祈願につきましては公式HPをご参照ください。



御朱印


 御朱印は 洞窟内参道入り口にある社務所または本殿授与書で授与することができます。
 御朱印の他に3種類のオリジナル御朱印帳も授与することができ3種類の御朱印からどれかひとつを選んで拝受できます。



波切神社


波切神社 鵜戸神宮 鵜戸神宮本殿の裏側には波の浸食によってできた洞窟があり、その中に波切神社が鎮座しています。
 波切神社は海の安全・漁業振興などの御利益があるとされ、地元の漁師の方々を中心に信仰を集めてきましたが、その神秘的な光景から鵜戸神宮と並ぶパワースポットとして知られるようになりました。


波切神社 行き方

 波切神社は鵜戸神宮の参道から20分ほど山道を進んだ奥に鎮座しています。
 波切神社へ続く山道の入り口は鵜戸神宮参道途中にある稲荷神社の脇にあり、そこから未舗装で段差のある参道を進んでいくことになります。
 道中の行程はかなりきつく、雨降り後などは非常に滑りやすくなっているので注意が必要です。



参拝方法

 波切神社には独特の参拝作法があります。
 それは入り口に置いてある箒(ほうき)を持って参拝。お詣りがすんだら、後ろ向きに後ずさりしながら箒の目を立てて自分の足跡を消しながら入り口までさがるというもの。
 これは次の参拝者が、気持ちよく参拝できるようにとの理由によるものだそうです。


所要時間


 鵜戸神宮最寄りのバス停から参道の入り口までは10分程度、そこから本殿までは15分ほど。また駐車場から本殿までは15分ほど。道中は整備された参道ですが意外と高低差があるので気をつけてください。
 また参拝そのものに要する時間は10分ほどですが、運玉に挑戦する場合はそれなりの時間を要します。
 以上を踏まえ大まかな目安ですが、所要時間は1時間ほどみておけば運玉挑戦も含めて一通り見て回れると思います。
 なおバスで訪れた場合、バスの本数が少ないので帰りのバスの時間に合わせて参拝するように時間調整するとよいでしょう。



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