鎌倉の七福神





 日本全国に根付いている伝統風習のひとつ「七福神巡り」。鎌倉にも七福神巡りがあり、全部で八つの社を巡ります。これは鎌倉宝戒寺の弁天様(弁財天)の他に江の島に鎮座する弁天様もお参りする為で、「鎌倉江の島七福神巡り」と呼ばれているのはこの為です。なお七福神巡りで気をつけてほしいのは寺社にある七福神のみではなくちゃんと本堂や他お堂にも参拝すること。基本中の基本ですが仮に本堂へのお参りを怠るとご利益が無くなる場合もあるといわれていますので気をつけましょう。


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鎌倉江の島七福神


最寄り駅 北鎌倉駅

浄智寺(布袋様)

地図中   
浄智寺 一般的な布袋様は大きな袋を担いでいますが、ここ浄智寺の布袋様は袋を持っていない少々珍しい布袋様で何故か右手で左方向を指さしています。お腹をさするとご利益があるといわれ、参拝者が皆触っていくのでお腹が黒くなっているのも特徴のひとつです。
 浄智寺の拝観コースは境内をぐるっと一周するようになっており、仏殿に安置されているご本尊の「三世仏座像(阿弥陀・釈迦・弥勒)」をお参りした後に、庫裏(くり)裏手の洞穴の奥に安置されている布袋様に参拝する形となります。




最寄り駅 鎌倉駅

鶴岡八幡宮(弁財天)

地図中   
 弁財天は鶴岡八幡宮参道にある源氏池、平家池という2つの池のうち参道から本殿に向かって右側にある源氏池に浮かぶ小島に安置されています。源頼朝旗揚げの際に弁財天の霊験にあやかったことにちなみ建てられたもので、社殿の後ろには子宝や夫婦円満のご利益があるとされる政子石もありますのであわせて参拝されるとよいでしょう。


宝戒寺

地図中   
 梅と萩の花で有名な宝戒寺。御本尊である地蔵菩薩坐像の左脇を固めているのが毘沙門天です。宝戒寺は観光名所とはいえ檀家もいるお寺ですので法事が行われているときは本堂内に入ることはできず、参拝もできません。また夫婦和合のご利益があるとされる大聖歓喜天も同寺に安置されています


妙隆寺(寿老人)

地図中   
 真っ赤に焼けた鍋を頭にかぶせられる拷問を受けたが、それでも考えを曲げなかったという「なべかむり日親」さんのお寺。寿老人は境内にあるケヤキ造りのお堂に安置されています。


本覚寺(夷様)

地図中   
 本覚寺は2世日朝が日蓮宗の総本山である見延山久遠寺に参拝できない人のために日蓮の骨を分骨したことから「東見延」ともよばれているお寺です。境内の八角堂に縁結びや商売繁盛のご利益があるとされる夷神が祀られています。夷様は恵比寿様と同一神ですが、釣り竿と鯛を持った福々しい一般的な恵比寿様と異なり本覚寺の夷様は凛々しい武人のような姿をしています。


最寄り駅 長谷駅

長谷寺(大黒天)

地図中   
 大黒天は鶴岡八幡宮鎌倉大仏と並んで鎌倉を代表する観光名所である長谷寺に安置されています。この長谷寺には大黒様が複数安置されていますが、七福神巡りで参拝するのは大黒堂に祀られている「出世大黒天」となります。この他長谷寺にある有名な大黒様としてはふれれば開運や財福のご利益があるとされる「さわり大黒」があります。


御霊神社(福禄寿)

御霊神社(鎌倉)地図中   
 御霊神社は後三年の役で活躍し鎌倉武士の鑑とされた鎌倉権五郎景政を主祭神とする神社です。宝物庫に大きな福禄寿(お面)が安置されており御霊神社が鎌倉江の島七福神巡りの札所となっているのは例大祭で行われる面掛行列に使用されるこの巨大な福禄寿のお面にちなんだものです。福禄寿のお面には宝物庫前で参拝できるようになっているほか、社務所に申し出れば拝観することも可能です。



最寄り駅 江ノ島駅

江島神社辺津宮(弁財天)

地図中   
 江島神社は江の島中央に鎮座する神社で江島神社辺津宮の「奉安殿」に源頼朝が寄進した八本の手を持つ「八臂(はっぴ)弁財天」と、裸弁天として有名な「妙音弁財天」が安置されています。江の島には他に歩いて行ける範囲内に江島神社及び江島神社奥津宮があり辺津宮とあわせた三社で江島神社となりますので、参拝の折にはあわせてお参りするとよいでしょう。


御朱印・色紙


 鎌倉江の島七福神巡りの御朱印は各社務所でもらうことができます(鎌倉七福神の旗が立っています)。押印は寺社の職員や僧侶、神職の方々が行い印の下に墨書で寺社名や参拝日なども記載されます。
 また七福神の御朱印とは別にその寺社の御朱印もありますので、御朱印をもらうときは鎌倉七福神のものをもらうようにしましょう。
 また御朱印は一般的な御朱印帳にもらってもかまわないとは思いますが、七福神巡り専用の色紙(台紙)をお受けすることができるのでそちらを利用されるとよいでしょう。


鎌倉七福神巡り所要時間


  巡り方ですが、七福神の社は鎌倉駅周辺及び江ノ電沿線に固まっているので鎌倉駅もしくは江ノ島駅どちからスタートしても順に巡ることができます。所要時間は4時間~5時間でいずれにせよ1日で巡ることができます。なお社務所が閉まると御朱印はもらえないの16:00頃には七福神巡りが終了するようにスケジュールを組みましょう。

モデルコース

 浄智寺(布袋和尚)-徒歩もしくはJR横須賀線-鶴岡八幡宮(弁財天)-宝戒寺(毘沙門天)-妙隆寺(寿老人)-本覚寺(恵比寿)-江ノ電-長谷寺(大黒天)-御霊神社(福禄寿)-江ノ電-江島神社(弁財天)


サイクリング

 七福神巡りの基本は江ノ電と徒歩ですが、場合によってはサイクリングも可です。サイクリングの場合通常は地元のレンタサイクルを利用することになると思いますが、鎌倉方面のレンタサイクルは乗り捨て可能な店舗が少ないので、鎌倉駅周辺をレンタサイクルで巡り、他の地域は公共交通機関もしくは徒歩で移動するようにすると効率よく巡れます。なおJRバスが運営する鎌倉レンタサイクルは鎌倉駅、長谷駅相互の店舗で乗り捨てが可能となっています。 


鎌倉江の島神社七福神巡りの地図




鎌倉 七福神巡り