八幡平 雪の回廊



八幡平 雪の回廊 雪の回廊とは豪雪地帯の山間部で早期に道路開通する為に除雪を行った結果できる雪の壁です。この壁は崩れ落ちないように垂直に切り立っていることから、一般的に「雪の回廊」と呼ばれています。雪の回廊は東北地方では八甲田八幡平が有名ですが、八幡平の雪の回廊は高さが最大で7〜8mと八甲田より高く(八甲田の雪の回廊は6m前後))、5月GW明けの遅い時期まで見ることができるのが特徴です。また雪の回廊の延長は27kmにも及び(八幡平アスピーテライン・八幡平樹海ライン全線開通時)日本一の長さを誇ります。最近は八幡平で雪の回廊を眺めてから麓で桜の回廊を眺めるといった楽しみ方も人気を集めています。なおバスを利用して八幡平へ訪れる場合、通常路線は時期的に冬期運休となっていますが、雪の回廊の時期にあわせて「八幡平散策バス 桜と雪の回廊号」が運行していますのでそちらを利用すると便利です。

雪の回廊の時期


 春に八幡平を訪れる皆さんにとって雪の回廊の時期や、いつまでか?というのは気になるところだと思います。
 八幡平のアスピーテラインや樹海ラインは冬の間は通行止めとなっており、開通の時期、つまり一般の方が一番見事な雪の回廊を見ることができるタイミングは、気象状況により毎年異なるものの基本的にはアスピーテラインは4月中旬(大体20日前後が目安となっています)、遅くともGW前、樹海ラインはアスピーテラインより一週間ほど遅い4月下旬となっています。
 またいつまで見れるか?というのもやはりその年の気象条件により異なってきますが、一般的にはGW期間中までは満足のできる光景を眺めることができます。



タイヤは? ノーマルタイヤでOK?


アスピーテライン 雪の回廊(岩手県側) アスピーテライン及び樹海ラインの通行止め解除の基準は路面が凍結しているか否かによって決められています。この為、すでに通行止め解除になっていても気象状況により路面の凍結が確認された場合は急遽通行止めとなる日もあるわけです。この通行止めは気温が上昇する日中には解除となり走行可能となる場合が多いです。

 以上のように原則路面凍結時は走行不可となっていますので、建前上はノーマルタイヤでも大丈夫なのですが、現実にはノーマルタイヤで走行し接触事故をおこす車両も毎年少なくないので、筆者個人的には冬タイヤの使用を強くお勧めします。

雪の回廊


駐車場付近の光景

八幡平 御在所園地の駐車場 山頂のレストハウスから徒歩で数分の所にある無料駐車場。春スキーや雪山トッレッキングで何度も八幡平を訪れ熟知している人は山頂の有料駐車場ではなく、こちらの駐車場を利用する場合が多いようです。

八幡平の雪の回廊とトレッキング客 上記の無料駐車場からレストハウス方面に向かう人達。一見した感じ、春スキー客、トレッキング客、そして一般の観光客と構成比率は同程度でした。

記念写真を撮る人

八幡平 雪の回廊で記念写真を撮る人 雪の回廊に登り、記念写真を撮る人。回廊の上には登山道から登ることができます。なお山頂まで行く場合にはスノーシューやスキーなど、それなりの装備が必要ですが6月になると雪の量も減り、長靴やちゃんとした靴を履けば一般観光客でも行けるようになります。

御在所ゲート

アスピーテライン 冬の通行止め 凍結による通行止めが解除される瞬間。御在所園地にあるゲート前でゲートが開くのを待っている車両の光景。よく見るとゲートの両脇に雪だるまが門番のように2体立っています。この日は通常8:30分に通行止め解除のところ、路面凍結の為12:00に解除となりました。さすがに路面の氷は溶けていましたが訪れる際は念のため冬タイヤを装着しておいた方がよいと思います。

雪の回廊と樹氷

八幡平の樹氷と行楽客 雪の回廊を歩いてくる親子連れ。回廊の上に樹氷が見えています。この光景が見られる時期はアスピーテラインが開通して後の数日間でGWを境にだんだん雪が融け春の光景となっていきます。

八幡平アスピーテラインと樹氷 雪の回廊と樹氷。上の写真とあわせて共にアスピーテライン開通初日、山頂レストハウス付近の光景です。冬の通行止め解除の初日は一般の観光客が樹氷を見ることのできる時期としてはもっともよい日。


樹氷


 八幡平は山頂の見返り峠を中心にアオモリトドマツの樹海が広がっており、これらの木々が冬になると氷結して樹氷となります。八幡平のアスピーテラインは冬場、御在所園地(秋田県側は「ふけの湯ゲート」)から先は通行止めとなるので、真冬に樹氷を見る為には御在所園地からスキーもしくはスノーシューで進まなければならなりません。これはロープウェイで比較的楽に樹氷を見ることができる八甲田とは対照的となっています。雪山をスキーやスノーシューで登っていくのは相当の土地勘と技量、体力をようするので一般の方がトライするのは至難の業ともいえますが、4月中旬のアスピーテライン開通時は山頂付近ではまだ樹氷が一部残っており、冬山の装備をしていれば比較的初心者でも樹氷を見ることができます。なお樹氷の見頃は一般的には2月から4月にかけての期間となっています。


樹氷

八幡平の樹氷 八幡平の樹氷。地元観光協会からご提供いただいたもので、この光景を撮影するためには相当の土地勘と技量がないと不可能。地元の観光協会では樹氷ツアーを企画していますが、ツアーに参加しても登る距離は変わらないので自分の体力、技量と相談して決めて下さい。

レストハウスから見た光景

八幡平レストハウスから見たアオモリトドマツ 八幡平の山頂付近にあるレストハウスから眺めた光景。時期はアスピーテラインが開通した4月中旬。冬場は雪に覆われ樹氷となっていたであろうアオモリトドマツも、さすがにこの時期になると緑の葉が見え始めてきます。