祇王寺



 祇王寺は平清盛の寵愛を失った白拍子・祇王が尼となって余生をすごしたと伝わる寺です。現在の建物は明治時代に再建されたもので、境内は苔と紅葉が美しい悲恋の地として知られています。


拝観料
 大人300円、小人(小学生のみ)100円、祇王寺・大覚寺 共通券600円

拝観時間
 午前9時〜午後5時 (受付終了午後4時30分) 

地図で場所を確認する京都市右京区嵯峨鳥居本小坂32

問い合わせ先 075-861-3574

アクセス
 嵐山駅より北西へ約2.5q、徒歩約35分、バス停嵯峨釈迦堂前から徒歩15分 

新緑の祇王寺


祇王寺 京都嵯峨野の祇王寺。平家物語で平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王と仏御前が出家のため入寺した悲恋の尼寺として伝えられており、茅葺きの本堂には平清盛の木像が安置されている。

祇王寺の境内に咲く彼岸花 祇王寺の境内に咲く彼岸花。木漏れ日が差し込む苔の庭の一画でひっそりと花を咲かせている。一面に苔が生い茂る庭園でこのように苔以外の植物が見られるのは珍しい。




紅葉の祇王寺


祇王寺の紅葉 紅葉の時期の祇王寺。紅葉したモミジが落葉し、普段は苔に覆われた庭も真っ赤に染まっている。苔庭にモミジが赤く染まる光景は壮麗で嵯峨野の風物詩のひとつ。普段は静かな祇王寺も紅葉の時期は混雑しゆっくり拝観するのは非常に難しい状態になります。


紅葉の祇王寺と庵 散り紅葉で真っ赤になった庭園と奥にたたずむ祇王寺の庵。庵内には大日如来、平清盛、祇王、妹の祇女、母の刀自(とじ)、仏御前の木像が安置されている。


祇王寺の由来


 白拍子の祇王は平清盛の寵愛を得て、何不自由の無い生活をしていた。そこへ16歳の仏御前という名の白拍子が清盛に舞をお目にかけたい申し出る。清盛は門前払いするが優しい祇王は、「一度だけでも…」ととりなしする。最初はイヤイヤ見ていた清盛も、見事な歌と舞いにたちまち心を奪われ、祇王に屋敷から出ていくように言い出す。仏御前は、「舞いをお見せしたかっただけ、自分が帰る」と願い出たが聞き入れらず清盛は祇王を屋敷から追い出しまう。祇王は世を捨て仏門に入り、妹・祇女そして母・自刀も髪を剃り、三人で嵯峨の山里にあった小さな庵(今の祇王寺)で念仏三昧の静かな暮しに入るのである。
 時が過ぎ、秋のある夜のこと。祇王らが住む庵の表戸を叩く者がいた。そこには髪を剃った仏御前。当時のことを悔やみ仏道に入ろうと決意してやって来たのである。平家物語にはその後、朝晩の念仏を欠かさず過ごした4尼は往生したと書かれている。