高野山の見所・歩き方
高野山は今から1200年ほど前の平安時代に弘法大師空海が修行の場とした聖地で、
比叡山、
恐山と共に日本三大霊場のひとつに数えられています。通常高野山と聞けばひとつのお寺もしくは山のように感じますが、実は117ものお寺が集まった宗教都市(広さは東西3km、南北2kmほどで街の人口は4千人、居酒屋や老人ホームまであります)で世界遺産にも登録されています。
一番の見どころは宗教都市の中心をなす「
高野山真言宗金剛峯寺」ですが、他にも弘法大師が鎮座する「
奥の院」や武田信玄、上杉謙信、織田信長らの墓で有名な「諸大名墓石群」など高野山を代表する施設のほか、外国人の僧侶や仏教の文化を交えたダンスを披露するお坊さんなど多数あります。
歩き方は基本的に街のメインストリート通称「小田原通り」を歩きながらお目当てのお寺や施設にたちよるスタイルが一般的ですが、1日ですべてを巡るのは不可能なので、予め訪ねるお寺、施設を決めておけばよいでしょう。なお中央案内所では
レンタサイクルのサービスを提供していますので、そちらを利用するのも一案です。
観光所用時間
前述してあるとおり高野山とはひとつのお寺ではなく、100以上ものお寺が集まった宗教都市なのでこれらをすべて巡ろうと思えば何日あっても足りません。ただし高野山三大スポットといわれている「金剛峯寺」「奥の院」「
金堂(壇上伽藍)」のみの場合は1日あれば十分です(注:金剛峯寺、金堂と奥の院は東西両端に位置するので移動に少々時間を要します。場合によっては観光タクシーやバスを利用して移動すればよいでしょう)。なおバスの詳細については別途「
高野山のバス」を参照。
また高野山は
熊野本宮大社とを結ぶ
熊野古道のひとつ小辺路の出発地点。高野山と熊野という2つの聖地を巡ることができる小辺路は昔の人にとってはとてもありがたい道だったそうです。昔の人に思いをはせ小辺路を巡ってみるのも一興かもしれません。
高野山各施設の拝観料
金剛峯寺 500円、
霊宝館 600円、
徳川家霊台 200円、
大師教会(授戒料) 500円、
大塔 200円、
金堂 200円
※高野山観光協会の各案内所では6ケ所全ての拝観料が割引される「諸堂共通内拝券」が販売されています。
もらって喜ばれる高野山のおすすめお土産
高野山は聖域ですので肉や魚といった生ものは御法度。そんな中で生まれ育まれてきたのが精進料理です。宿坊で提供される生麩や胡麻豆腐といった料理も地元の老舗で製造されているものが多くお土産品としても喜ばれており、なかでも麩善で販売している生麩は有名です。また酒饅頭をはじめとした和菓子や煎餅も荷物にならずお土産品として重宝されています。この他アクセサリー類では手のひらサイズのお地蔵様やオリジナルの数珠、おきよめ袋、お香なども人気のお土産品となっています。
とくに数珠は身につけていると自らに降りかかる災難を身代わりとなって護ってくれるとされ人気があります。
真言宗とはどのような教えなの?
そもそも真言宗とは「仏の真の言葉」という意味で、平安時代に空海上人が広めた「真言密教」の教えを教義とする宗派です。密教と聞くと秘密の教えであるとか一子相伝の教えとか色々想像がふくらみますが、要約すると「
世の中の事象にはすべて深い意味(秘密の意味)があり、それを理解することを教えているのが密教」というわけです。逆に世の中の表面に現れている事柄を真実とし追求するのが一般的な仏教であると説いています。簡単に言えば密教というのは仏教の教えにおける応用編という位置づけになると思います(あくまでも真言宗の教えを率直に解釈したもので、現在における仏教界の総意ではありません)。
なお歴史的流れを見てみると、日本に数ある宗派のほとんどが中国もしくは日本で確立されたものであるのに対して真言宗は仏教発祥の地インドで密教として確立し、仏教の源流でもある土着の宗教ヒンドゥー教の影響を色濃く受けた呪術的要素の濃いものとなっています。
高野山のグルメ及びイベント
精進料理
聖地高野山で当然のごとく親しまれてきた精進料理。最近は一般の方にもなじめるように味付けが工夫され、なかには西洋風にアレンジされた料理もありリピーターも多い。
ろうそく祭り
正式名称は「萬燈供養会(まんどうくようえ)」といい一の橋から奥の院まで約10万本のろうそくが灯され奥の院に眠る御霊を供養します。
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