恐山 旅行記 「冷水」



 冷水は恐山へ参拝する人達の喉を潤してきた湧き水で、むつ市方面から行くと県道「むつ恐山公園線」の釜臥山展望台に入る入り口の少し手前にあります。霊場恐山からは4kmほど離れているのですが恐山と一緒に紹介されることが多いスポットです。
 この冷水、昔からここが俗界と霊界の境界といわれ、この冷水で手を洗い、口をゆすぎ、霊場恐山へ入るのが習わしとなっていました。なお冷水は1杯飲めば10年、2杯飲めば20年、3杯飲めば死ぬまで若返るという不老水とも言われています。


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冷水・冷水峠


恐山 冷水 恐山の冷水峠にある冷水。ヒバの原生林奥深くから湧き出る清水は驚くほど冷たい。その為か辺りの雰囲気もヒンヤリとしており、その雰囲気はまさに「冷水」そのもの。



恐山 冷水のトイレ 恐山冷水の向かいにあるトイレ。手入れが行き届いておりとても清潔感がただよっています。しかし人気のない早朝や夜に利用する場合は少々勇気がいる。

冷水峠は植物の境界線?

 恐山の景観を形作っている重要な要素のひとつに「ヒバ」があります。むつ市の郊外から恐山に向かうとはじめはきれいな杉林が続いているのにいつのまにか杉の木は一本も見えなくなり、かわりにヒバの原生林が広がっているのに気がつきます。この杉とヒバの境目は冷水峠付近にある一本杉と呼ばれる樹齢600年の巨木を境界としており、杉林が続く県道も一本杉から恐山側はまるで定規で測ったかのようにヒバの原生林に姿を変えてしまうのです。これは人為的に行われたものではなく自然の営みによって形成されたものですが、なぜこのように恐山の周囲にだけヒバが群生しているのか理由は解っていないそうです。

バス


恐山冷水の全景 冷水の前は下北駅と恐山を結ぶ路線バスの停留所になっており、駐車帯が広く設けられている。光景は朝方のもので車は駐まっていないが、昼間になると冷水を求めて多くの人が立ち寄ります。





恐山冷水 昼間の光景 恐山冷水昼間の光景。不老水といわれている湧き水を求めて多くの車が立ち寄っており、路線バスも確認できます。この日も冷水の湧き出し口には多くの人が並んでおり、水を飲んでいた県外から来た観光客は「本当に冷たくて美味しい水だな」と喜んでいました。

百二十四丁


恐山に続く道 恐山に続く県道沿いに立っているお地蔵様と丁塚石。冷水周辺の光景ですが、丁塚石は一丁毎に置かれてあり、この光景を見ていると一歩一歩霊場恐山に近づきつつあることを実感させられます。なおこの丁塚石は1863年に恐山開基千年を記念して信者の皆さんが寄進した道しるべです。
恐山の道しるべ 百二十四丁  恐山への道しるべである「丁塚石」。丁塚石が置かれたのは今から約130年以上も前ですが現在も信者の方々が手入れをしており、ほとんどの丁塚石の周囲には紫陽花が植えられ、なかにはお地蔵様が一緒に置かれているものもあります。