極楽浜
恐山といえば皆さんどのようなイメージを持っているでしょうか?おそらく荒涼として、もの寂しげな光景が広がり、下等霊があちこちに隠れ彷徨いこちらをうかがっている。そんなイメージなのではないでしょうか?
けど多くの方はこの極楽浜の光景を見た瞬間、誤った恐山のイメージを払拭します。厳かながらもまるで南国ビーチのような光景が広がり誰もが静けさと同居する極楽浜の美しさに心奪われるのです。おそらく極楽浜の光景は誰が見てもこの世の物とは思えない美しさを感じるのではないでしょうか。なお似たような地名に「
浄土ヶ浜」があり、恐山と混同されることがありますが、浄土ヶ浜は岩手県の景勝地であり恐山とは関係がありません。
極楽浜の光景
恐山極楽浜の光景。砂浜には屋根付きの休憩所があり休むこともできる。この日は心地よい風が吹き、休憩していた方も「本当に極楽だわ」と喜んでいた。またある人は「なんでこんなに砂が白いんだろう」と感嘆の声を上げていました。
恐山極楽浜の光景。まるで南国の海岸を思わせるような青い水と白い砂が広がっています。しかし岸辺には供養の為の花やロウソク、線香などが立てられており改めて自分は霊場にいるんだと実感させられます。
釜臥山から見た恐山。霊場恐山は右側に見えます。なお正確にいうと恐山とは宇曽利湖を囲む外輪山の総称の事で釜臥山、大尽山、小尽山、北国山、屏風山、剣の山、地蔵山、鶏頭山の八つの山からなり、霊場恐山を囲む蓮華八葉にたとえられています。
極楽浜周辺から見た宇曽利湖と恐山。手前の水たまりでは火山性のガスが勢いよくブクブクと湧き出ていました。正面には極楽に咲く、花びらが八枚の蓮の花「蓮華八葉」にたとえられる恐山の外輪山が見えます。
震災慰霊塔
恐山極楽浜に建つ震災慰霊塔。東日本大震災で亡くなった方々の供養の為に建てられたもので、地蔵尊の両脇には鎮魂の鐘(右)と希望の鐘(左)が置かれ両方とも鳴らすと霊場内にとてもよく響きます。
風車
恐山には至る所に風車が立てられており、この風車と風に吹かれてカラカラと響き渡る音は恐山を象徴する光景のひとつです。これらの風車は輪廻の象徴で死者の為にお花の代わりに手向けていくのだそうです。