睡蓮沼



 睡蓮沼は八甲田を通る道路で最も標高が高い地点である「笠松峠」付近、谷地温泉と酸ヶ湯温泉のちょうど中間地点にある景勝地です。睡蓮沼自体の標高は約1000m、付近の道路は路肩が広く設けられ車十台程度が駐車できるようになっており、そこが駐車場の代わりとなっています。この他観覧台やトイレの他、距離は短いが遊歩道等も整備されており、多くの行楽客が立ち寄る癒しのスポットです。水辺には名前の由来となったスイレン科のエゾヒツジグサが自生しており夏場には白く綺麗な花を湖面に咲かせます。また睡蓮沼からは八甲田連峰の山々が眺望でき、秋には紅葉で彩られます。

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見頃となる時期


水芭蕉・山ツツジ

睡蓮沼と山ツツジ  青森県における水芭蕉の一般的な見頃は4月下旬ですが、ここ八甲田睡蓮沼では6月の上旬頃に見頃をむかえます。水芭蕉の見頃が終わる6月下旬頃になると今度は春の花の代名詞でもある「山ツツジ」が見頃を迎えます。6月は睡蓮沼を含めた八甲田では水芭蕉や山ツツジを皮切りに様々な花が見頃となり、やがて短い夏をむかえるのです。なお近隣の奥入瀬渓流では5月下旬に山ツツジが見頃を迎えます。


新緑

新緑の睡蓮沼  新緑の睡蓮沼。6月上旬の光景でまだ残雪残る八甲田の峰々が湖面に映り美しい光景を見せてくれます。この時期は沼の水もまだ冷たく水生植物が繁茂していないので、湖面は鏡のように美しく輝いています。



エゾヒツジクサ(睡蓮)

 睡蓮沼の名前の由来となったエゾヒツジグサ。スイレン科の多年草で八甲田の睡蓮沼では8月上旬のわずかな期間に開花しお盆をすぎるとその姿はなくなってしまいます。エゾヒツジクサ自体は日本全国に自生し割とポピュラーな植物ですが、八甲田においては気候の厳しさ故か美しい満開の光景はタイミングがあわず、なかなかお目にかかることができません。

紅葉

紅葉の睡蓮沼 睡蓮沼における紅葉の見頃は10月上旬。写真を撮影した日は八甲田で初冠雪が記録された日で、正面の八甲田連峰の頂上は白くなっています。またふもとの奥入瀬渓流方面はまだ緑で青々としていました。

冬の睡蓮沼 睡蓮沼がある国道103号線谷地〜酸ヶ湯区間は冬通行止めとなります。4月になり国道103号線が開通しても睡蓮沼は6m以上もの雪に覆われどこが沼なのか分からない状態ですが、その積もった雪の上から眺める雪の廻廊は絶景で、この時期睡蓮沼周辺は八甲田随一のビュースポットとなります。



睡蓮沼へのアクセス・駐車場


 睡蓮沼は八甲田を横断する国道103号線の谷地〜酸ヶ湯間のほぼ中間地点にあります。付近の路肩は広く車数台が駐車可能となっています。またバス停もありバスで来ることも可能ですが、睡蓮沼自体に休憩施設がないので次のバスまでの待ち時間をもてあましてしまうこともあり、一般的に睡蓮沼へのアクセスは車がおすすめです(距離的には酸ヶ湯温泉まで歩いて行くことも可能)。なお八甲田へのアクセスについては別途「八甲田の観光・アクセス」のページも参照にしてみて下さい。


八甲田 地獄沼


 地獄沼は八甲田最大の観光拠点 酸ヶ湯温泉にほど近い所にある景勝地です。火山性のガスや温泉が噴出している地獄沼は灰色の湖面に常に湯気と火山性のガスが立ち込め、まさに地獄のような光景を見せてくれます。
 なお地獄沼周辺は八甲田でも紅葉がもっとも美しい場所のひとつと云われています。

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初夏の光景

八甲田 地獄沼  初夏の地獄沼。沼の対岸に噴出口がある為、火山性のガスが立ち籠め周囲は硫黄の臭いが漂っています。この火山活動の活発さ故、地獄沼の周辺には酸ヶ湯温泉や八甲田ホテル等といった有名な温泉宿が多数あるのです。

秋の地獄沼

紅葉の地獄沼  秋の地獄沼。湖面から立ち上がる蒸気や火山性のガスが紅葉した木々の間を筋状に登り抜け幻想的な光景となっています。この時期周囲の道路には紅葉を眺めようとたくさんの車が停車しています。
地獄沼 地獄沼初秋の光景。ガイドの方は普段は火山性の温泉が流れ込み地獄の様な光景だが、紅葉直前の数日間は空気が澄み極楽浄土のような光景になると言っていました。

冬の光景

冬の地獄沼  地獄沼冬の光景。沼から立ち上がる湯気が周囲の木々に付着し霧氷のようになっています。地獄沼は熱い温泉が流れ込んでいるので睡蓮沼のように冬、雪に埋もれてしまうことはありません。