蔦沼巡り・散策
蔦沼とはその読み方を「つたぬま」といい
八戸方面から
八甲田に向かう際の玄関口にあたる「
蔦温泉」の裏手にある湖沼群のこと。正式名称は蔦七沼ですが一番大きな沼である蔦沼を代表して単に「蔦沼」とよばれることの方が多いそうです。蔦七沼周辺は「蔦野鳥の森」とよばれ、約2.8kmの遊歩道が整備されており所要時間は1周1時間30分程。なお蔦七沼のうち「赤沼」は遊歩道より5kmほど北に離れており直接行くことができません。
蔦沼周辺は蔦野鳥の森という名前からも分かるように野鳥の宝庫。新緑が始まる5月の下旬頃から蔦七沼の森は繁殖期を迎えた鳥達で賑やかになり、6月になると野鳥達に加わりヒキガエルやヤマアカガエルといったカエル達の鳴き声も聞こえはじめ
瓢箪沼ではモリアオガエルの卵を見ることができます。その後初夏の頃には蔦七沼で夜に蛍がみられ、秋になるとたくさんのキノコ達が一斉に生えはじめます。そして10月の下旬には蔦沼周辺も紅葉の最盛期をむかえやがて長い冬を迎えるのです。
駐車場・アクセス
駐車場
蔦沼散策の際の駐車場は蔦温泉の駐車場を利用することとなります。蔦温泉の駐車場はかなり広く、余程の事がない限り、満車となるようなことはありませんが、紅葉シーズンの土日祝日は非常に混雑します。
バスでのアクセス
蔦沼がある蔦温泉にはバス停があり青森駅及び新青森駅と十和田湖を結ぶJRバスが停車します。また八戸駅からバスでアクセスする場合は「十和田湖温泉郷」以後のバス停で一度下車し、十和田湖〜青森の青森行きのバスに乗り換えなければなりません。これらのバス路線については別途「
十和田湖・奥入瀬渓流のバス」のページをご参照下さい。
車でのアクセス
位置的には八甲田というよりは
奥入瀬渓流の焼山にほど近く、車での所要時間は八戸市中心部から約1時間15分、青森市中心部からは約1時間ほど。これら蔦沼へのアクセスについては別途「
八甲田の観光・アクセス」のページも参考にしてみて下さい。
蔦沼の紅葉
八甲田の入り口にあたる
蔦温泉や
奥入瀬渓流の紅葉の見頃は10月下旬から11月上旬にかけて。この頃八甲田山頂付近ではすでに雪が積もり麓から見ると白くなっています。
紅葉
紅葉の蔦沼。蔦沼は蔦七沼の中では一番大きな沼で、対岸の山は
紅葉の時期になると朝日を正面から受け真っ赤に染め上がる。この真っ赤になった蔦沼の光景をカメラにおさめようと紅葉の時期の早朝は多くのカメラマンで賑わいます。
こちらは早朝の光景。朝日に照らされ山肌が真っ赤に燃えています。この光景は裏手から登ってきた太陽の朝日が正面の紅葉した木々を照らしだす一瞬の間だけ見ることができ、太陽が高く昇るとやがて黄色や淡い赤色に変化していきます。紅葉の見頃の時期に蔦沼だけで見ることができる神々しい光景です。
春
春の蔦沼の光景。展望デッキからの眺めです。蔦沼には魚も生息しておりデッキからは普通に池を泳ぐ魚を見ることができます。
蔦七沼の月沼。碧緑色に澄んだ湖底に数本の倒木が見えます。蔦七沼の湖沼群はどれも個性的ですが、なかでも月沼が一番美しいと言われています。
遊歩道
蔦七沼周辺の森は野鳥の森とよばれ、遊歩道が設けられています。この遊歩道はほぼ一本道で散策路からは赤沼以外の沼を全て回ることができ、所用時間は1時間30分ほどとなっています。
蔦温泉ビジターセンター
蔦温泉の敷地内にある蔦温泉ビジターセンター。蔦七沼の自然や動植物の他、
十和田湖や
奥入瀬渓流を世に知らしめ、蔦温泉を終の棲家とした
大町桂月についても紹介しています。